Vol.698「表情がコミュニケーション力を決める」(メールマガジン「人事の目」より) 

勝負あった。そう思いました。日大アメフト問題です。真実は当事者でないのでわかりません。
某前監督と前コーチとタックルをした学生、どちらの言い分を信じるか、応援したくなるか。
この二者の記者会見を見て、こりゃ風向きが決まったな、と思いました。

勝負を決めたのは「表情」です。

人は「言葉以外の要素」からメッセージを受け取ります。どんなに真っ当なことを話して
いたとしても、その様子が怪しいとなると、受け取る側は“こりゃあかんな”となります。
逆に当たり前のことを話していても、その様子が自信たっぷりだと“すごい!”と思うものです。

この「言葉以外の要素」によるコミュニケーションのことをノン・バーバルコミュニケーション
といいます。人は言葉そのもの以上に「言葉以外」の要素で情報を評価するものです。

先日、某県でドローン導入の説明がありました。“遭難者の捜索にも力を発揮してくれると
思います”と話す担当責任者の顔がほころんでいました。遭難救助を話す人の顔ではありません。
さらには加計学園で虚偽報告をいれたことのお詫び会見でも、担当者の目が笑っていました。
これもダメ。騙されたことになる県庁としてみたら“馬鹿にしているのか!”という感情を
抱いて当然です。

少し前になりますが、貴ノ岩への暴行事件における貴乃花親方の表情も世論を決めましたよね。
しかし、このときは出てくる相撲協会関係者全員がびっくりするくらいダメダメな表情でした。

一方で素晴らしいなあ、と思うのがNHKおはよう日本のキャスターたちです。ニュースを読んでいない
キャスターがわずかな表情でニュースの内容を伝えています。視聴者としてみると自分の感情が
自然にミラーリングされるので理解、共感が深まります。

ちょっとしたことなのですが、自分の表情を意識するかしないかで自分のコミュニケーション力が
変わります。

怒った顔をして注意すると相手は注意の内容を聞く余裕がなくなります。相手の怒りを感情として
受け止めているために、注意内容を理性的に捉え反省することができなくなります。その結果、
同じような間違いを繰り返すことになります。感受性が高い相手であればあるほど、この傾向が
強くなります。相手の行動を正したいときには怒るのではなく諭す、昔から言われているゆえんです。

部下の前で話をしている自分がどういう顔をしているのか、気にしてみませんか。自分の顔は
自分では見れないの、誰かに自分の表情についてフィードバックしてもらうのが一番です。
それができない場合には相手の表情をよく見てみましょう。相手が能面だとしたら、
相当の確率で自分も能面です。

トップともなると多くの人の前で話をする機会が増えます。いかに多くの人に真のメッセージが
伝わる話し方ができるかどうか。トップになる人は自分のスピーチ映像を見てチェックして
おきましょう。内容ももちろんですが、どういう表情で話すか。ここをぜひ意識してみてください。

おまけー1:なぜか小田和正さんの代理でコンサートをしている夢を見ました。

夢占いによると「自分をもっと出していきたいという自己表現の気持ちが高まっているのを
暗示しています。自分にしかできない方法で自分を表現したいと考えています。」とのこと。(
そうなのかー。)

おまけー2:最近自宅付近で狸を見かけます。こうもりも見かけます。珍しい蝶々も。
港区はとても暮らしやすい環境になってきました。

おまけー3:音楽座ミュージカルの「ホーム」。町田市民会館での公演が近づいてきました。
6月22日(金)と23日(土)の夜が穴場のようです。たいへんお薦めです。ぜひ!
http://www.ongakuza-musical.com/works/home

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