Vol.772「精神のスタミナ」(メールマガジン「人事の目」より)

先週末、勝手に“師匠”と仰ぐ方のご自宅にお招きいただき、とても価値ある時間を
過ごしました。

弟子認定されたわけでもなく、弟子にしてくださいとお願いしたこともありません。
ただし、年1回程度、お会いして肩の力を抜く機会をいただいています。お会いして
お話しさせていただくだけで、いろいろな気づきがあります。この方のほかにも私よりも
1世代ほど年長で、“勝手に師匠と仰ぐ”方がほかにも数名いらっしゃいます。
本当にありがたいことです。

“師匠”と「精神のスタミナ」について言葉を交わしました。さすがに肉体には
年齢によるピークがありますが、「精神」は鍛練次第でピークアウトしない。
“師匠”を見て、まさにそう思いました。ただ、気をつけないと肉体の衰えよりも
精神のスタミナの方が先に落ちてしまいます。

目の前の課題に全力で立ち向かう。この感覚を忘れてはいけません。経験を重ねてくると
全力を出さなくても相応のアウトプットを出せるようになります。大組織で役職が上に
なると下の人がみんなやってくれるので、自ら汗をかくことがなくなってきます。
この状態に甘んじていると危険です。“精神のスタミナ”が持たなくなってきます。
いきおい、思考回路の明晰さ、集中力が落ち、学習意欲が続かなくなります。

将来が嘱望される人材を鍛える場でこんなフィードバックをすることがしばしばあります。

“全力で取り組んでいない。全力を出さなくてもできてしまう優秀さが問題だ。
そのうち、全力の出し方を忘れてしまう”

アスリートの世界で資質の良さに甘んじて猛練習をしないために、最終的に大成しなかった
という事例が結構ありますよね。ビジネスの世界でも一緒です。優秀さは、ときに危険です。

Organization theater(OT)はそんな優秀な人たちにビジネス上の「修羅場体験」を
してもらいたいとして考案したプログラムです。毎年1から2件、新しいケースを
作成していますが、年々難しくなっているとIndigoblueの営業担当からクレームがあります。
そりゃそうです。受験する方々のレベルが上がってきていますから、こちらはそれ以上のものを
用意しなければなりません。創作のプロセスはまさに真剣勝負です。

加齢は精神のスタミナレベルに二乗作用に効いてくるように思います。意識して精神の
スタミナ保持をしていないと、肉体の衰えよりも加速度的に思考回路、集中力、学習意欲が
衰えます。一方、意識して鍛錬していくと、加齢による経験値により、精神のスタミナの
次元が違ってくるように思います。高齢の会長が社内の誰よりも気力が充実している。
これはその典型例だと思います。

目の前のことに全力で(真剣勝負で)臨む。これが精神のスタミナの鍛錬に最も良いですが、
こればかりでもいけません。例えば瞑想。何も考えない時間も必要です。緩急あるからこそ、
鍛えられます。目をつぶって聞こえてくる様々な音に集中していると、そのうち眠っては
いないのですが、ふわふわとした感覚になります。1分でも効果があると思います。

全力の出し方、緩め方、人それぞれだと思いますが、大事なことはそれを意識して行う、
ということですね。


おまけー1:“一休さん、撲滅運動してるんだよ”
この話を聞き、特定の髪型の人たちが棒で叩かれているイメージを持ったのですが、
全然違いました。

週休1日の人のことを“一休さん”というらしいです。

おまけー2:そろそろ、ウルトラマンや仮面ライダーの変身シーンが盗撮され、SNSで
正体が拡散という展開があってもおかしくないですよね。SNSによる勝手な拡散はダメよ、
という教育的意味もあり。

おまけー3:この映像、笑えます。
https://www.youtube.com/watch?v=DYu_bGbZiiQ

 

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