Vol.434 とってもゴースト!

ル・テアトル銀座で「とってもゴースト」というミュージカルを観てきました。

「体験型ケーススタディ:Organization Theater」のパートナー、

音楽座ミュージカルRカンパニーの秋公演です。

週末は完売らしいのですが、明日から金曜日までのウイークデーはまだチケットがあるそうです。

都内にお勤めの方へ。

ぜひ劇場に足を運んでみてください。おススメします!

http://www.ongakuza-musical.com/

初演は1989年。平成元年度文化庁芸術祭賞も受賞している作品です。

その後改訂を繰り返し現在に至ります。

1989年にオランダから帰国し、ホテルで夜勤の仕事をしていたときに

新宿のシアターアップルで観たのが最初だと思います。

その後、記憶にあるだけでも5回は見ている大好きな作品です。

ストーリーはシンプル。

成功することだけを考えて突っ走ってきたファッションデザイナーの入江ユキが

ショーのリハーサル中に自動車事故で死亡。

霊として昇天する前に初めて愛する人に出会い、生きることの意味や素晴らしさを知る、

というものです。

ストーリーは予定調和。ビックリするような事は起きません。しかし、音楽が素晴らしい。

気持ちの高揚を誘うメロディーラインが積み重なっていきます。

特に最後のナンバーは何度聞いても気持ちの琴線に触れます。

ヒトを動かすものは「合理的な説明」ではなく「共感」。

ヒトは「説明」で理解しても「共感」しないと納得しないので動きません。

いい仕事をしようと思ったら、説明手法や論理的思考を学ぶだけでなく、

共感する力を磨くことも忘れてはいけません。

「共感」は気持ちの周波数が共鳴することで起こります。

「とってもゴースト」にはそれがあります。

「ストーリー」」「役者の演技・ダンス」「音楽」、これらが相まって、

観ているもの、演じているものの気持ちの周波数が共鳴します。

身体的には顔が自然に綻んだり、鳥肌が立ったり、熱いものがこみ上げてきたりします。

映画「のぼうの城」で窮地に陥った野村萬斎扮する成田長親(通称”のぼう)が

敵味方の前で舞うシーンがあります。

敵味方関係なく、”のぼう”に共鳴していきます。

共感する力が見事に描かれています。

そういえば最近、そういう感覚になったことがない・・・という方はピンチです。

もしかすると、共感する感度が錆びついているかもしれませんよ。

何をしても感動が薄いヒトになってしませんか。

「ま、いいか」「別に」、これが主たる反応になっていませんか?

確かにビジネスの世界で感情をむき出しにするのはご法度。中間管理職たるもの、

言いたいこともグッと呑みこんで毎日を過ごすことも少なくないでしょう。

だからと言って、自分の「共感する感度」を錆びつかせてしまうと、

大きな仕事をするときに困ります。

心静かに美しい風景を見たり、芸術に触れましょう。

初めは何も感じないかもしれません。

これも、ある程度の蓄積が必要です。

自然、絵、書道、映画、音楽、舞台、ミュージカル・・・

これらの接点を増やしていくと、どこかのタイミングで、”ん?”と感じる瞬間があります。

“共感する”芽が生えた瞬間です。

もちろん、そんなことをしなくても「共感」できるヒトはそのまま、感度を高めていってください。

(もしかすると、そういう方は”論理的思考法”を鍛える方に注力した方がいいかもしれませんが。)

「とってもゴースト」は「共感力」の芽を生やしたい方、共感力の強い方、

全ての方におススメできる作品です。

初日はさすがにアンサンブルの動きが固かったり、主要キャストの歌がフラットしたり、

スモークが焚き過ぎだったりしましたが、公演回数を重ねていくごとに円熟するはずです。

(いつものこと?笑)

私ももう一回観に行こうと思っています。

おまけー1:なんといってもライブが一番。ミュージカルもライブですが、

会場の観客と出演者の周波数が共鳴する感覚がなんとも言えません。

おまけー2:実はスポーツ観戦でも同じような感覚になることがあります。

一生懸命プレーする姿から発する周波数に共鳴するのでしょう

おまけー3:セミナーもライブ。12月12日、ダイヤモンド社主催の

「社長アジェンダ」セミナーでお待ちしております。

http://diamond-seminar.indigoblue-service.com/sm4-tokyo/information.aspx

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