Vol.598 心地いいと思わせる人の秘訣

“あ、心地いいな”と思わせる人がいます。

そう思わせているのは話の内容ではありません。波長です。間合いが合う、話していて

ストレスがない、話が弾む。または黙っていても心地いい。波長が合うとこうなります。

この波長。人それぞれに違います。当然ながら合う人もいれば、合わない人もいます。

ところが、どんな波長の人に対しても“心地よさ”を感じさせる人がいます。

そういう人が職場にいると組織内の感情が安定します。その人が人と人をつなぐ

触媒役になるからです。

人と人をつなぐ。つまり、人と人の波長を合わせる、この秘訣は何か?

私は「リアクションの仕方」、「表情」、「語気」がその秘訣だと考えています。

まず、相手の話をきちんと聞く。ここが第一歩です。適度なアイコンタクト、

あいづち、リフレーズ。

リフレーズとは、相手が話している内容の一部を繰り返すことです。

“昨日、コンビニでさー”という発言に対して、“コンビニで?”というような反応を

します。これがリフレーズです。

また、自然な会話の中で相手の文章が完結していないことがよくあります。それを

あいづち代わりに完結させる。これも波長を合わせるリアクションの手法になります。

こんな感じです。

“コンビニでさ、キャッシャーがすっごく混んでて・・” という発言に対して、

“・・・待ったんだ”、と応えます。

こうしたリアクションですが、そのやりとりだけでは波長は合いません。そのときの

「表情」が決め手になります。

相手の表情を受け止め、表情で返します。心地良さを感じさせる人は、話している相手の

表情を表情で受け止めています。明るい表情には明るい表情で、悲しい表情には悲しい

表情で。表情のミラーリングをしています。

表情が乏しい相手に対しても、表情でリアクションをしていきます。それにより、話し手の

表情が少しずつミラーリングしてきます。表情が出てくると気持ちも“アガって”きます。

それが話し手の気持ちを高揚させ、波長を合いやすくさせるのです。

更に決定的な要素があります。「語気」です。「語気」がソフトであること。

「語気」が強いのは完全にNGです。

「語気」の強さには、“いいから黙って話を聞け”というメッセージが出ます。

これは明らかな「拒絶」です。「拒絶」している相手と関係性を築こうと思うのは

よほどの場合です。相手側にその“よほどの理由”がない限り、「語気」のせいで

相手の気持ちが萎えます。

語気が強くなるのには理由があります。意見されると困るとき、何かを隠したいとき、

相手を黙らせたいとき・・・。いずれにしても波長を合わせるのとは逆のモチベーションが

働くときです。表情もそういう表情になってしまっているはずです。それは相手にも伝わります。

そうなると誰とも波長が合わなくなります。

中には自分の「語気の強さ」に気づいていない人がいます。こういう人にどうやって

気づいてもらうかですが、

「直接、指摘する」。このやり方はおススメできません。火に油を注ぐことになりかねません。

そもそも語気の強さは“攻められないための防御”ですから、直接の指摘を“攻撃”と

捉えて激しく反応します。

むしろ、語気が強い人に対しては、意識的に語気をソフトにして対応する。相手を

受け入れることを強く意識して包容力をもって接するのが一番です。心の中で“あなたの敵

ではない”“あなたを受け入れたい”、そう思いながら接するのです。それが相手の

語気を収めます。

これらの秘訣を組織のリーダーが実践できると心地よい組織が生まれます。

リーダーに求められる大事な要素の一つだと思います。

おまけー1:経営者、人事の方へのご案内です。体験型ケーススタディ(Organization Theater:OT)

を異業種間で体験できるイベントを4月22日(金)と5月30日(月)に開催します。

https://indigoblue.co.jp/ot_entry/index20160422.html

まだOTを体験したことがない企業のみなさんへ。ぜひ、お試しください!

おまけー2:家の近くの銭湯に出かけてみました。手ぶらOKとあったので、前から気になっていたのです。

都内の銭湯ですが、昔ながらの番台のおばさん、白鳥と富士山の絵。ケロヨンの桶。

それよりも銭湯に来ている人たちがみな“訳あり”そうなヒトばかりで不思議な空間でした。

ちなみに460円でした。

おまけー3:ロボット:ソフィアの映像です。未来が透けて見えます。

http://roboteer-tokyo.com/archives/3499/2

関連記事

TOP
TOP