「5月29日にドン・キホーテ白金台本店がオープンしました。
その名もプラチナ・ドンキホーテ!
同日付のダイヤモンドオンラインの記事です。
【驚安の殿堂ドン・キホーテが高級住宅街として知られる白金台に出店する。 地域密着路線を打ち出す戦略だが、果たして白金台住民に受け入れられるのか】
早速、出かけてみました。
白金台という土地を意識して高級イメージを出そうとしているのだと思うのですが、
間違いなく良く知っている「ドンキ」でした。外見は普通の「ドンキ」とは変えています。
しかし、店舗の中は「ドンキ」です。
同社のホームページでは以下のように発表しています。
~「プラチナ ドン・キホーテ」は都心エリアの一等地を商圏とした新しいタイプの店舗です。
『驚安感、猥雑感、高級感のミックス』をテーマにした実験店舗は、都内有数の高級住宅地
として人気の高い白金台に出店します。~
私が見るところ高級感は全くありません。なにしろ商品が通常のドンキと同じです。
肉コーナーだけ高級ブランド(私は知りませんでしたが)をいれています。しかしながら、
お店としては例のドンキです。
ドンキの向かい側にはメガネスーパーさんが新業態の「DOCK」なるお店を数週間前に
オープンしています。同社のホームページでは以下のように説明しています。
~メガネスーパーは単に眼鏡・コンタクトを物販として提供するにとどまらず、
「眼の健康寿命」に配慮した商品・サービスやアドバイスを総合的に提供する新業態
「DOCK by meganeSUPER」を展開することにいたしました。~
http://www.meganesuper.co.jp/wp-content/uploads/2015/03/20150326_dock.pdf
ここにもオープン翌日に出かけて、メガネをつくってみました。
目の疲れを癒すマッサージがあったり、カウンセリング的なことがあったり、メガネを
売るのではなく、アイケアを訴求したサービスを展開しようとしていることはわかりました。
しかしながら、店舗デザイン、陳列が従来のメガネスーパーのまま。
つまり、“メガネを売る”店のままなのです。
店長に「ここ、デザインチームは変えてないでしょ?」と聞きましたら、「はい。」と。
接客についても、従来のやり方を変えるためのトレーニングをしているわけではない様子でした
量販店は安くモノを売るところです。量販店があるので家計が助かります。それが価値です。
一方で高級店が訴求する価値は違います。コトの訴求です。そっちにするのであれば、
振り切らないと中途半端になります。
プラチナ・ドンキについては、何をしたいのか正直わかりません。『驚安感、猥雑感、
高級感のミックス』を本当に実現したいのなら、商品、陳列を従来とは違うものにしませんと、
来店者にしてみると、“ああ、ドンキね”という印象から抜けられません。このままだと、
客単価は変わらず、客数は他店舗よりも少なく、という状況に陥るのではないかと
心配になります。
DOCKについては惜しいですね。このお店が掲げるコンセプトはとても良いと思うのですが、
モノ売りから「アイケア」というコト売りにするのであれば、陳列、導線、照明、店員の外見、
身のこなし、接客の流れを大幅に変えないといけません。
どの企業でもそうですが、新業態を立ち上げるのであれば、デザイン、関係者の行動を新業態に
合わせて徹底しませんと、どうしても中途半端なものになります。この中途半端さが命取りに
なります。
多くの場合、この中途半端さを生んでいるのは「上の指示(神の声)」です。
「上」が従来の意識や成功体験に縛られた発言をすることが、新業態のブレーキになります。
「上」は新業態成功のために最適な人を見つけ、その人間が最も力を発揮できるように支援する。
それが「上」の役割です。その人では難しいと判断したら”キャスティング”を変える。
それも上の仕事です。「上」は担当者ではないのです。
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尚、定員に達し次第締切とさせていただきます。
※男性、30歳未満、お子様連れでのご来場はご遠慮ください。