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TSUTAYAに20年以上ご加盟いただいている企業の皆様にお集まりいただき、
永年加盟をお祝いする催しがありました。
会場は新宿の某ラグジュアリーホテル。
アメリカ映画の舞台にもなったことがあるホテルです。
会そのものは大成功。
CCCに正式にジョインして1年3ヶ月の私にとっても、
歴史を振り返る良い機会になりました。
新店をオープンの1日目から山のようにお客様がいらっしゃり、
2日目にはお貸しするものがなくなり、早々と電気を消して
お客様が来ないようにした・・・。
こういう思い出話を伺うと、1986年頃は、映画がレンタルできるというのが
“特別なこと”だったことを思い出します。
1986年と言えば、私は京王プラザホテルの宴会場で
ウエイターとして働いていました。
当時は、ホテルの宴会場を使って、結婚披露宴をしたり、
各種イベントをするのが流行っていましたので、
連日連夜とっても忙しかったことを覚えています。
月の残業時間が150時間を超えたことが何度もありました。
この当時に身体に染み付いたことがいくつかあります。
例えば、全ての動作を無駄にしないということ。
お料理や飲み物をもって会場に入った帰りには、”手ぶらで戻らない”。
必ず、飲み物や会場のサイドテーブルにおいてある食器をトレーに乗せて帰る。
これをやるとやらないでは、サービス効率が大きく異なります。
“手ぶらで戻らない”、これはホテルのサービスに限りません。
どんな場面でも当てはまることです。
20年以上経った今でも、”手ぶらで戻らない”を意識せずに、
いろいろなシーンでやれているので、超忙しいスケジュールを
こなせているのだと思います。
あと、空気を読むこと。
料理や飲み物をサーブする際には必ず、お客様の顔を見る。
宴会はお食事と参加者間の会話で構成されていますので、
お話し中であったり、これから口を開こうとしているお客様の邪魔になるようなことは
絶対にしてはならないのです。
進行とお料理をお出しするタイミングには気を遣います。
洋食の場合、お皿だけでなくシルバー類(ナイフとかフォーク)を下げる際に
音が出ます。ウエイターもテーブルに比較的長い時間滞留します。
大事なゲストがお話しているときに、お皿を下げることはできません。
また、お料理が最後まで出ていないうちに
予定されている内容が終わってしまいますと、間が抜けた会になってしまいます。
進行役の方と息を合わせながら、料理を出す、
下げるタイミングを計る配慮が欠かせません。
特にデザートをお出しするタイミングが大事。主たる内容が終わり、
最後のまとめに入る前のちょっとした間の余韻をデザートでつなぎます。
だから、ここは落ち着いてサービスすべきなのです。
コーヒーもデザートをお出しした後にすぐに追いかけでサーブしたい。
ここで間が空いてはだめ・・・。
この手のことは誰かに教わったというものではありません。
もちろん明文化もされていませんでした。
当時一緒に仕事をしていたベテランたちの動きや気の遣い方を見て覚えました。
残念ながら、今回の某ホテルのサービスは×。
ウエイターの動きは洗練されていましたが空気を読むという点では×。
自分がやるべきこと、やらなくてはいけないことを
優先にやっていたように感じました。
料理と飲み物をきちんと出す、これはやれていましたが、
お客様の顔や場の空気を読めていませんでした。
だから、マイクを向けられた人に飲み物のお代わりを聞いたり、
ゲストミュージシャンの演奏中にワインを注いだり・・・
どんなメニューにするのか、これも大事。
この日のメニューはとっても美味しかったです。
が、参加者の年齢を考えるとちょっと高カロリー。
それと、鴨を湯がいたものは、歯に詰まるので高齢者にはちょっとね。
自慢のメニューだということはわかりましたが、
もうちょっと気配りがあったら、いいのになあと思いました。
要は来ていただいた方が幸せな気持ちになってお帰りになる、
このための演出のお手伝いがホテルマンたちの仕事です。
マニュアルを優先に考えたり、これだけやっています、という主張を
前面に出すのは、無意識のうちにゲストが二の次になっているので要注意です。
考えてみると、こうしたことは全てのビジネスシーンに当てはまること。
ホテルマンの研修をするのは人間修行としていいかもしれません。
私はホテルで多くのことを感じ、学びましたので。
おまけー1:
人間の身体って食べたもので出来ていますよね。
合宿で同じ釜の飯を食べると仲良くなるのは、同じ身体になるから!?
おまけー2:
水の力って凄いですよね。植物に話しかけると反応するという話がありますが、
これ多分、水の力ではないかと。
だから、身体の水をキレイにしておくことが重要!
いい汗かいて、水を飲む!
おまけー3:メルマガも290号になりました。足掛け6年目です。
300号まで到達したら、無期限でしばらく休筆しようかと。