AI時代だからこそ意識したい非効率(メールマガジン「人事の目」)

AIをどう使うか。
これは、
これからの経営を考える上での大命題です。

最近、「社長AI」や「AIエージェント」
という言葉をよく耳にします。
社長AIとは、社長の経営哲学や方針を
AIに学習させたものです。

社長不在時の簡易な判断。
事業アイデアの壁打ち。
そうした用途で、すでに使われ始めています。

やがて、この「壁打ち」すら、
部長AIや課長AIが担う方が合理的、
という話になるかもしれません。

営業の現場も同様です。
顧客の属性や要望を入力すると、
その会社で最も優秀な営業マンのAIが、
バーチャルに対応する。

そんな世界も、十分に想像できます。

そうなれば、人は劇的にいらなくなります。
大企業であっても、組織階層は二層で足りるでしょう。

人口減少と人手不足が深刻な日本にとって、
これは朗報だと見る向きもあるかもしれません。

ただし、
会社は事業を行うだけの存在ではありません。

ヒトの居場所でもあります。
成長機会を与える場でもあります。
そして、社会との接点でもあります。

仕事の大半をAIが担うようになっても、
会社が「ヒトの集団」であり続けることを、
私たちは本能的に求めるはずです。

その意味で、
ヒトの仕事がすべてAIに置き換わることは、
起こらないと見ています。

もちろん、
一定の前提に基づいて合理解を求める場面では、
ヒトよりAIの方が正確です。

意思決定前のリサーチ。
選択肢の整理と提示。
この領域は、確実にAIが担うでしょう。

一方で、AIには苦手なものがあります。

義理

面子
空気

「誰かを守るために、あえて非合理を選ぶ」
こうした判断を、AIはしないでしょう。

AIは、
ルールを守ること。
決まったことを最適化すること。
これは得意です。

AIは矛盾を、合理的に解消しようとします。
しかし、ヒトの思考は矛盾だらけです。

  • 法律的にはグレーだが、今やるしかない
  • 適法だが、社会的にアウトなのでやらない
  • 数字的には不利だが、信頼を守る
  • 形式上は誤りだが、組織を救う

これらは、
ヒトの集団である限り、必ず生じます。
むしろ、人間らしい判断です。

この領域が、
AIには理解不能であることを、
私たちは忘れてはいけないと思います。

AI導入は、かつてない効率化をもたらします。
一方で、
ヒトの集団だからこその「非効率」は、
あえて残すべきだと考えます。
そこに、妙があります。

集中討議。
合宿。
修羅場体験の共有。
協働による創作活動。

ヒトとヒトの結びつきを強める営みは、
これから、より重要になります。

おまけー1
効率と非効率のいいとこ取りが「朝食会」です。
昨年来、よくやっています。
ただし、都内高級ホテルの朝食価格は、さすがにありえません。

おまけ-2
アイスブレークで
「動物園では何を見る?」
と問い、3秒で答えてもらうエクササイズがあります。
「檻(おり)」と答えた強者あり。

おまけ-3
エレベーター内で知人に遭遇したとき、
関西人は黙っていられない説。




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