4月に新卒を迎える企業、団体が多いと思います。彼ら彼女らをどう育てますか。
ポテンシャル人財を大量に採用して育てていく、という仕組みはじわじわと無くなっていますね。そりゃそうです。人事制度の基本思想をメンバーシップではなくジョブ型へという流れがある以上、大量のポテンシャル採用を続けること自体に矛盾があります。
一気になくなることはないでしょう。大学卒業~新卒入社という流れが社会の仕組みになっていますから。
ただ、これは本格的に見直した方がいいと思います。コロナ禍ではっきりしましたが、今や、どのような事態になっても、鋭敏に適応できるしなやかさ。これが、これからの組織マネジメントの要諦です。定期的な大量のポテンシャル採用は逆行です。
大企業は舵を切りにくいですね。社会的責任というプレッシャーがあります。(大学の9月入学が導入されたら、大企業が一括採用を止めるいいエクスキューズになったと思うのですが。)
さて、ここ数年20代前半の層と接して思うのですが、個の実力差、成熟差が極めて大きくなっています。私や現職の経営陣(アラフィフ以上)が若い頃にはいなかった「S級」がいます。学生時代から起業するような連中です。彼ら彼女らは社会経験が不足しているだけで、見識、意欲、スキル面でも下手なビジネスマンよりも優秀です。
一方で学生全体としては相当レベルが下がっている印象があります。大学進学率が60%に近づいていることも影響していると思います。ごく少数の突出して優れている連中と、その他大勢というイメージです。S級は新卒で入社してきません。みなさんのところにくるのは“その他大勢”です。
この連中には一日も早く、自律的に動けるようになってもらわないと現場の適応力が落ちます。これは経営者としては恐ろしいことです。新卒向けのオンボーディングのギアを上げた方が良いと思います。この問題意識から、従来、選抜人財向けやポータブルスキルの見直し用としてIndigo Blueで提供していたトレーニングメニューを新卒対象に組みなおしました。
このオンライン説明会を2月16日と22日の15時から17時の枠でやります。参加は無料です。私と同じ問題意識をお持ちの人財育成担当者の方のご参加をお待ちしています。
(詳しくはこちら)
https://static.indigoblue.co.jp/showcase/?ref=magazine
「心のもちよう」「ポータブルスキル」「特定スキル」、この3つの要素により個人の実力は決定する。これは私の持論です。新卒向けの研修と言うと、コンプライアンス、マナー、自社の特定の仕事をするためのスキル(特定スキル)の習得に終始しがちですが、何をするにも必要なポータブルスキルと心のもちようを従来以上に意識して鍛えておくことが必要だと思います。
新卒者が一日も早く自律的に動けるようになるには、いかに情報を収集し、整理するか、いかに仕事の段取りを整えるか、いかにわかりやすい文章を書けるか、いかに簡潔に自分の考えを説明、提案できるか、そして、いかに自分自身をオープンにするか、これらにかかっていると思います。
新卒のオンボーディングのギアを上げましょう。
おまけー1:クシャミや咳。“すわ、オミクロンか!”、換気で窓を開けると花粉によりクシャミ。
(どうすればいいんだ。)
おまけー2:近所に自転車のかごに白いポメラニアンをいれて外出しているアラカンくらいの男性がいます。どうみても目張りを入れています。この男性にほぼ毎日遭遇します。これは何かのメッセージか?
おまけー3:オートミールのお好み焼きは意外にうまいです。(というか、かなりうまい)
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