882号「アイヒマン」」(メールマガジン「人事の目」より)

とても気になっている映画があります。

「牛久」、日本の入管収容所の実態を映したドキュメンタリー映画です。

https://www.ushikufilm.com/

「日本はおもてなしの国なんかじゃない。」予告編を見て胸が痛くなりました。

名古屋入管でスリランカ出身の女性が死亡した事件、岡山県でのベトナム人技能実習生に対する暴行事件。他にもあるでしょう。日本人として恥ずかしいです。

これらの事件の背景にあるのは、“白人”以外の外国人を潜在的な犯罪者と思う意識だと思います。残念なことです。警察庁によると、来日外国人による犯罪件数はここ数年微増しています。特に中国人、韓国人、ベトナム人等による窃盗犯が増えているそうです。ただ、この調査結果も鵜呑みにはできないと思っています。犯罪を正当化するつもりはありませんが、コロナ禍下で職を失い、帰国もままならずやむを得ず犯罪に走ったケースもあるだろうと思っています。”白人”以外の疑わしい外国人を見たら犯罪者と思え、という意識から冤罪もあるかもしれません。

このとんでもない意識について、ある人は戦前の特高警察の影響が遺伝的に残っていると分析しています。それが正しいとすると、とんでもない意識が我々の潜在意識に組み込まれてしまっています。恐ろしいことです。差別的な判断をしないように自ら意識して制御しないといけません。

もっと深刻なことがあります。こうした良くない判断や行動を受容してしまうことです。「エルサレムのアイヒマン」をご存じですか。アイヒマンは、ナチスドイツによるユダヤ人虐殺計画において、600万人を「処理」する効率的なシステムの構築と運営に主導的な役割を果たしたとされる人物です。虐殺そのものを計画したのはアイヒマンではありません。問題はアイヒマンが虐殺という行為を受け入れ実行したことです。我々は誰もが「アイヒマン」になってしまう可能性があります。

名古屋の入管や岡山県の会社の中にも“これはいけない”と感じた人が少なからずいたと思います。ただ、罪の意識があったとしても、目の前で起きていることを受容した時点で「アイヒマン」と同じです。

外国人問題に限らず。“おかしなこと”に遭遇したときに、どのような行動をとるか。それが問われています。1月下旬に栃木県で電車内での喫煙を注意した男子高校生が殴られて重傷を負った事件がありました。この男子高校生の友達3名以外の乗客たちは事態を静観し誰も止めようとしなったと報道されています。同じ車両の人たちは全員「アイヒマン」です。

自分が所属する組織での不正やハラスメント、こうしたことに気づいたときに、どのように動くべきか。まず、最初にすべきことは事実を知ること。自分の目や耳で確かめること。ここからだと思います。もしかすると事実誤認の可能性もあります。その上で、どう行動すべきか考えるという流れでしょう。問題だと知った以上、何らかのアクションは起こすべきです。さもないと思考を停止した「アイヒマン」と同じになります。

事実確認の第一歩として「牛久」を観に行きたいと思っています。が、スケジュールの関係ですぐに観に行くことができません。長く上映してくれることを期待します。


おまけー1:オミクロンに罹患しましたが、無症状で回復しました。ワクチンのおかげかもしれません。ラッキーでした。

おまけー2:隔離期間中、仕事はほぼ問題なくリモートで対応できましたが、ジムはそうもいきません。久しぶりに1時間やりましたら(トレーナーに手加減してもらいましたが)全身筋肉痛です。

おまけー3:インディゴブルーの同僚たちの企画で、4月からYouTube配信することになりました。
詳しくは来週書きます。(「HikakinTV」や「えがチャンネル」みたいなことはやりません。)




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