Vol.766「会社のこと、好きですか?」(メールマガジン「人事の目」より)

ふだん何気なく使っている「会社」という言葉について。

「私の会社・・・」。これは自分の所属先の意味で使います。「会社が悪い」。この場合の
「会社」は経営者など意思決定者のことを指しています。「うちの会社の風土は・・・」
というときの「会社」は組織集団を指しています。はたまた「うちの会社は神谷町にあります。
この「会社」はオフィスのこと。「会社に人生を捧げた」というときの「会社」は仕事です。

働く人にしてみると「会社」は“自分を雇用している企業”以上の存在です。そこに何らかの
感情があります。経営者たるもの、この感情を軽んじてはいけません。個々の社員が
どのような感情を抱いて日々働いているのか。組織全体の感情は安定しているか、荒れているか、
上向きか下向きか。これらに注目すべきです。

一番いいのは「好き」で充たされている状態です。その会社のことが好き、その会社の人が好き、
その会社の仕事が好き・・・会社が好きな社員の意識の中では「会社」と自分が一体化しています。
会社が不祥事を起こしたときには、立場関係なく悔しく、申し訳なく思いますし、
会社の良いニュースを聞くと嬉しく思います。会社のことを自分事で考えています。

「好き」という感情がないと、人は「会社」を自分とは別ものと捉えます。会社の不祥事、
失敗についても他人事になります。経営者や当事者を批判することはあっても、申し訳ない
という気持ちにはなりません。良いニュースを聞いても、それが自分と関係がなければ、
“別に・・・です。

なんらかの理由により、「好き」じゃなくなってくると、ネガティブな感情が生まれてきます。
それは、あらゆる問題の根源になります。ハラスメント、労働問題、ヒューマンエラー、
もちろん会社のパフォーマンスにも影響します。

社員が「会社」を好きと思っているかどうかは、かように重要なのです。

この「好き」を維持するには努力が必要です。理想的なのは経営者を含む全社員が「好き」を
維持するために努力することです。しかし、まず努力すべきは経営者です。社員が「会社」が
好きと思えるような環境をつくることを自分の役割として努力する。ここからです。

報酬だけで「好き」を実現しようとしてはいけません。報酬ですべてやろうとすると歪みます。
会社の社会的評価、ブランド、経営幹部の言動、社内の人間関係、オフィス、労働環境も
「好き」に大いなる影響を与えます。どの要素が「好き」を強めるか、弱めるかは人に
よって違います。総合的な目配りが必要です。

ネガティブな感情はさほどない。ただ、もはや「好き」でもなんでもない。こんな人が
増えますと会社の動きは一気に悪くなります。社歴20年、昇進昇格が遅め。こんな人たちが
そうなりがちです。これらの人たちが「会社」が好きだったことを思いだしていくと会社が
活気づいてきます。そのために何ができるか。

たまにはこんなテーマで経営合宿をしてはいかがでしょう?


おまけー1:ラグビー、バレーボール、体操とワールドカップ級のイベントが同時多発。
こりゃ、東京オリンピック期間中は気持ちの上で仕事にならん人が多いだろうなあと実感。
期間中、都内の人が通常人口の倍になりそうですから、実質的に仕事にならん(できん)
状態になりそうですね。

おまけー2:浅草橋で出来立ての食べ歩きたい焼きを購入。
パクっと食べたら、あんこが激アツで悶絶。
私の後に購入した外国人が私に倣ってパクっと食べて悶絶。
その次の外国人も同じく悶絶。激アツ悶絶の食べ物として認知されたようです。

おまけー3:季節の変わり目のため喉がガラガラになりがち。これいいですよ。
人前で話すことが多い方への贈物としておススメです。

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