Vol.362 失敗体験から学ぶ場

昨日、「MIRAIBA Biz・tainment」の体験講座が開講しました!

第一回に集まってくれた現役大学生24名が生き生きと、楽しそうに
プログラムに向かっていく様子や講義を聞く澄んだまなざしに触れ、
この企画を発展させていかねばならないと実感しました。

 「MIRAIBA Biz・tainment」とは大学生を対象としたマネジメントスクールです。
大学生が、社会に出たときに”即戦力以上”の活躍ができるように、と考えて、
ホスピタリティ、デジタルコミュニケーション、ビジネススキルを鍛えるプログラムを用意しました。

そもそも、なぜこういう「スクール」をやろうと思ったのか。
このきっかけは数年前にさかのぼります。原点は(2004年だったと思いますが)
日本企業の社長と欧米企業のCEOの年齢比較です。

当時、日本企業の社長がだいたい55歳~64歳に分布するのに対して、
欧米企業のCEOは45歳から54歳。10年のGAPがありました。
年齢で物事を判断するのは本意ではありませんが、この10年の差が企業の
意思決定のスピード、質に影響を与えていると直感しました。

45歳から54歳というと知力、気力、体力共に充実している時です。
ビジネスパーソンとしては脂が乗っている時期です。この時分であれば、
仮に失敗してもリカバリーする時間があります。
しかし、これが10年後となると話が違ってきます。

ここをなんとかしたい・・・この思いから「40代でCEOをつくる」というプログラムを
開発・提案してきました。マーサーという米国系のコンサルティング会社で社長を
していたときのことです。(これが「柴田塾」の原型です。)

その後、日本の実質GDPの伸びは低調、生産年齢人口は減少、国の借金は増える一方。
上場企業の時価総額も30%程度ダウン、各種国際ランキングもダウン・・・と、
“お先真っ暗”の様相です。加えて、震災と政治の混乱。自分の子供、
孫世代の社会を考えると暗澹たる気持ちになります。

世の中の仕組みがどうのとか行政がどうの、と言っていても始まりません。
自分が出来ることをやろう、ということで企画したのが大学生のためのマネジメントスクールです。

若い世代が元気に未来を創る世の中にしたい。
閉塞感のある企業に就職するために奮闘しているようではいけない。
“就活”に振り回されていてはいけない。この思いがベースになっています。

MIRAIBA Biz・tainmentのプログラムの目玉は「失敗体験からの学び」です。
柴田塾でやっているOrganization Theaterという疑似体験型のケーススタディ
演習をいれています。

体験講座でやっているのは「会議術」。

会議を円滑に進めるためのスキルや原則について、いくらアタマで理解としても、
それだけでは使いこなすまでには至りません。身体全体で学びを実感していないと、
いざ!というときに、なかなか身体が動きません。

一番効果的なのは、”できなかった・・・、という”失敗体験”です。
失敗体験は身体を覚醒・全開させ、強い学びと次こそうまくやろう!という
強い動機を生みます。

体験講座ではまず、プロの俳優によるダメな会議の様子の映像を見ます。
その後、気づいたことを議論し、その後、自分で会議を進行する場を用意しています。

これだけだと”普通”のプログラムなのですが、一味違います。
よくあるような参加者間のロールプレイではなく、先の「ダメな会議」の映像に
出演していたプロの俳優を相手に会議を進行することになります。
相手がプロの俳優なので、ロールプレイでありがちな照れもなければ容赦もありません。
まさに”そのもの”の体験をすることになります。

ダメな会議の映像を見て、いろいろ問題点がわかっていたにも関わらず、
いざ実践してみると身体が動かない、ということを体験します。
この”失敗体験”が次につながるのです。

“失敗を繰り返し、痛い思いをしながら成長する”というのが当たり前でしたが、
この10年ほど、できるだけ失敗をさせない(それは会社のリスクだ)という風潮があります。
そのためのマニュアルやテキストもたくさんあります。これでは、知識は増えても、
現場で真に使える力がつきません。

震災の影響で開講が半年延びましたが、この10月から開講します。
最初は30名の限定メンバーです。
人事の目の読者のみなさんのご子息、後輩などで大学生の方がいましたら、
ぜひ、お声掛けください。本人が大学生だ!という方は奮ってご参加ください。

直近ですと、体験講座が6月25日(土)、7月9日(土)に予定されています。
(詳細はこちら →)  http://miraiba.com/

それなりのプログラムを用意しましたので、受講料もそれなりになってしまいました。
学生の負担をできるだけ小さいくしたいので「奨学金制度」を用意したいと思っています。
ついては、この奨学金制度の原資を寄付で賄いたいのです。

企業の方であれば(多くの場合で)節税にもなります。一口30万円です。
志にご賛同いただけそうな企業の方がいらっしゃいましたら、
このメルマガへの返信でお知らせください。私からご連絡申し上げます。

よろしくお願いします。

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