Vol.496 中高年対策

3月3日に「多様な『人活』支援サービス創出事業」シンポジウム(主催:経済産業省
事務局:株式会社インテリジェンスHITO総合研究所)に登壇しました。
 
“こ難しい”ネーミングですが、要は「中高年対策」です。
 
ますます社員の高齢化は進む。高齢化した社員に変化やチャレンジを期待しても難しい。
但し、簡単に”クビ”にはできない。一方で、会社はますます変化やチャレンジが求められる
・・・、どうしたものか・・これがテーマです。
 
250名程度の出席と聞いていたのですが、当日は400名を超える参加者が出席。困っている
企業がいかに多いか、ということだと思います。
 
大企業には「ある程度スペックが決まった業務を効率的・効果的にこなす」ヒトが必要です。
それがあるからこそ既存事業の売上が立ち、利益が生まれます。しかし、これをずーっと
やっていますと(やらせていますと)、集団としてチャレンジしなくなります。
 
多くのヒトは「安定」を望みます。チャレンジしなくても、目の前に仕事があると、
それを着実にこなすことを指向しますので。
 
企業は違います。「持続的な成長」の実現には、既存事業の領域拡大、新たな事業機会の
模索は宿命です。”安定”を指向するわけにはいきません。だから困るのです。
“人はいるけどヒトはいない”という状態になるのです。新卒の大量一括採用の大企業、
離職率の低い大企業では深刻だと思います。
 
環境変化への対応が遅れ、業績が低迷。どうしようもなくなって、止む無く一括リストラ・・・。
これが2回以上あると、社員からすると自分が勤める会社に自分の将来図がないので、
未来を拓く意識のある人間から退職し、そうでない人間が滞留します。ますます組織の動きは
鈍くなります。
 
そうならないための施策(中長期課題)と今そこにある”滞留問題”(短期課題)の両方に
今すぐ取り組むことが必要です。これは間違いなく経営陣のアジェンダです。戦略をいくら
描いたところで、組織課題にメスをいれませんと実現しません。
 
20代後半、30代中盤のタイミングで将来の幹部候補者の選抜をし、育成機会を与える動きが
顕著になっていますが、同じタイミングで”ミスマッチ人材”対策も講じることをお薦め
します。若い世代のローパフォーマーの多くは、仕事、上司、組織、会社の”ミスマッチ”です。
(さもなければ採用のミス)ミスマッチの解消のために社内外の可能性を会社と本人が
考える機会をつくるのです。
 
また、社員が自分の仕事に”安穏”とし過ぎないために、3年以上同じ仕事をさせない
配置ルールをつくる試みも有効だと思います。ミスマッチ対策としても有効です。
これらは中長期施策の一例です。
 
短期施策として採られがちなのが「単純な外出し(リストラ)」ですが、他のオプションも
あります。それが「学び直し」です。
 
今回のシンポジウムでの私の役割は「事例報告」。昨年の9月と10月に受託した
「成熟企業の中高年を対象とした学び直しの場の提供」でした。
 
これは結構しんどい仕事でした。正直、”あそこまで放置してはいけない”と思いました。
対象者ご本人と会社の双方の責任です。なにしろ、ご自分自身を”デキない人材”であると
強く思っている。ここを壊すところからやらないといけません。”デキない”と思っていると
何もできませんし、常に他者の目が気になり、いい仕事ができません。
 
一番の要は対象者たちの「厚い殻」を壊すこと。そのために、まずは4泊5日の宿泊合宿から
始め、「体験型ケーススタディ:Organization theater(OT)」を受講。その後、ダイアログ・
イン・ザ・ダークで、暗闇のコミュニケーションを体験。その後、2度目の「体験型ケース
スタディ:OT」を受講。更には、現役の大学生たちを集めたビジネスコンテストを開催。
そこで学生たちのコーチ役を担ってもらい、仕上げは実際の企業を訪問して、同社の社長に
対して提案を直接行うという場を設定しました。
 
途中、スキルトレーニングもいれた合計20日間のプログラム。
テーマは”自分事で仕事をする自覚と自信の再興”でした。
 
繰り返しになりますが、ここまで悪化させてから手を打つのではなく、その前から対策を
講ずること。経営陣のアジェンダです。
 
 
おまけ-1:「空気を読むを科学するセミナー:3月28日の19時~」 お申込みをお待ちしています。
 
 
 
おまけ-2:ライフネット生命会長の出口さんから「生まれて初めて歴史の本を出すことになりました」とご案内をいただきました。『仕事に効く 教養としての「世界史」』。先人に学ぶことは重要。
 
http://www.amazon.co.jp/dp/4396614837 (売れてますねー)
 
 
おまけー3:このサイト、おもしろいです。
 
 

 

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