「忙しい、忙しい、と言っている人は自分を進歩させていない。」
某企業のトップから聞きました。その通りだと思います。
自分の処理能力を高めるための努力と工夫。これを自然にやれるようになると、
時間に余裕が生まれます。そうなると、仕事の質が高まり、幅が広がります。
仕事の醍醐味や楽しさも増します。いい事尽くしです。
ちなみに(自分で言うのも何ですが)自分の処理能力・処理速度は年々高まっていると
思います。多くの方から睡眠時間のことを心配されますが、平均で7時間~8時間は
寝ています。夜遅くまで仕事をすることはほとんどありません。自宅でPCと格闘する
こともほとんどなくなりました。しかし、仕事の内容は数年前よりも明らかに多様化し、
量も増えています。仕事に追われている感はありません。
その秘訣の一部をご紹介します。
意識すべきは「アウトプット作成力」のスピードを速くすることです。
代表的なアウトプットとは「資料の作成」、「仕事の段取りの設計」、「メール処理」です。
まずは極めて基本的なことから。
パソコンのキーボードのタッチのスピードを上げましょう。ブラインドタッチは当たり前。
思考と同じスピードで言葉を表示できるようにしましょう。最近はスマホの音声認識の精
度が上がってきているので、音声認識でやれるものはキーボードを打つよりも音声入力の
方が確実に早い。検索系のことはスマホの音声認識を使いましょう。
マーサー時代の同僚の岡田充弘さんが
「仕事が速い人ほどマウスを使わない! 超速パソコン仕事術」
という本を出しています。ぜひ、こちらを参考にしてください。PC操作でマウスを使っては
いけません。本当にそう思います。マウス慣れしていると、移動中に作業ができません。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01GCNU864/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
ワード、パワーポイント、エクセルといったツールの操作に慣れましょう。特にパワポで
プレゼン資料をつくるコツを習得しましょう。パワポ禁止という会社も出てきていますが、
これは余計な資料を時間かけてつくる人がいるからです。
プレゼンの主役はあくまでも「話し手」。「話し手」のメッセージをより鮮明かつわかりやすく
伝えるための資料ならば全然問題ありません。そのコツをマスターし、それを表現するための
ツールとしてパワポをスラスラ使えるようにするのです。
コツは「ストーリー」です。自分が伝えたいメッセージをストーリー展開させること。
「空」「雨」「傘」という古典的な流れをマスターするのは基本。
「背景→目的→手段→費用と効果→代替案との比較」。こうした流れを徹底的に自分のものに
するのです。
応用編としては「会議の生産性の向上」。これまでも何度か紹介していますが、会議後に
関係者が誤解なく、遅滞なく動けるようなディレクションができることが目標です。
そのためのファシリテーションをリーダー自らが行うことで自分を含めて、関係者の処理能力が
上がります。これにより、議論の“先祖がえり”や会議後の“確認パレード”をなくします。
必要なコツは「Wrap up(とりまとめ)」と「可視化(みなが同じ内容を見る)」です。
他にも工夫すべき点はたくさんあります。私ももっともっと処理能力を上げて、“もっと楽したい”
ので、常に真似できることはないか、いいツールはないかとアンテナを伸ばしています。
根本的なことは時間が貴重であるという感度を高めること。「5分もある!」という感覚を
持つことだと思います。
「5分」あればメール数本処理できます。ぼけっとしているとあっと言う間に「5分」は
消えます。ONの間はこうした隙間時間を無駄にせず、できることをどんどんやる。
この姿勢が処理量を高め、結果として“楽に”なります。
日々、何時までに何を仕上げる!と考えて、持ち時間を意識して仕事をしていくと
次第に身体がそのスピード感を覚えて速くなります。PCの操作もそうです。
この発想に障害となるのが「時間給的発想」です。生産性を高める(投入時間が減る)と
報酬が減るという状況だとホワイトカラーの生産性の向上へのインセンティブが働きません。
ずいぶん前から「ホワイトカラー・エグゼンプション」を解禁せよ、と言ってきましたが、
最近の報道を見るに、またしも残念な展開です。
働き方改革の本質は、個々人および組織の生産性が高まることで、
国民がより創造的、文化的、ひいては更なる生産的な活動に時間を使えるようになり、
豊かな心が育まれ、経済活動への刺激が行われ、結果として日本に住む人・働く人の
幸せレベルが上がる
ということではないのでしょうか。
想定されるネガティブ要素対策の議論ばかりしていると、本質を見失います。
おまけー1:声のことでご心配をおかけしました。まだ別人の声ですが、仕事には
支障がないようになりました。ある方から声楽家を治療される先生をご紹介いただきました。
診てもらいます。
おまけー2:先日、天文学的な確率の出来事に遭遇しました。乗ったタクシーが連続して
小さな接触事故を起こしました。(私は全く無事でした。)これは“当たり日だ”と思い、
早速サマージャンボ宝くじを買いました。
おススメコーナー:本はKindleなど電子ブックで読むのがおススメです。場所をとらない、
いつでも読める、検索できる、重くない。Kindleに代えてから、書棚を持って移動している
ような感覚です。(Kindle対応していない本を買うのが躊躇されるくらいです。)