1063号「20代の成長機会」(メールマガジン「人事の目」)

20代はビジネスパーソンにとって非常に重要な時期です。この時期にいかに自分のキャパシティを広げられるか。これがその後のキャリアに大きく影響します。

かつて、東京都の中小企業合同入社式で講演した際にこう話しました。

「君たちはラッキーだ。大企業では“新人らしい仕事”しか与えられないことが多い。しかし中小企業では、新人であろうと関係なく、“それなりの仕事”を任される。それがラッキーだ。こうして鍛えられた経験が、後のビジネスパーソンとしての成長につながる。」

この20代という吸収期に、全力で仕事に向かわなくても良い環境に身を置いてしまうと、それが癖になり、全力を出せなくなってしまいます。特に安定した大企業や団体では、その傾向が強くなります。前回のメルマガでも触れた通り、コンプライアンス重視の大企業ほど“働かせない改革”が進行しており、若い社員の潜在能力に制限がかかる可能性があります。

この時期に習得しておくべきは、以下の基本的なポータブルスキルです。

  • 目指す**を実現するための思考力
  • 情報を聞き、理解し、まとめる力
  • 伝える力(説得力、文章力)

理想は仕事を通じてこれらを身につけることですが、日々の業務に追われて習得が難しいという声も多くあります。そこで、オンラインで受講可能な実践的なプログラムをご用意しました。

直近では、11月13日と14日の2日間に実施予定です。
https://indigoblue.co.jp/fl-training/


企業の規模は関係ありません。20代の社員にぜひ刺激を与えてください。

優秀な若手についても要注意です。優秀な若手は少し努力するだけで与えられた仕事をこなせるようになります。その優秀さが部長クラスの目に留まり、重要な仕事の下請けを任されます。しばらくして、その下請業務すらも全力を出さなくてもこなせるようになり、次第に「自分は部長以上の仕事をしている」とうぬぼれがちです。思い上がった言動から周囲に嫌われ、身の置き場を失い、やがて不満を抱えたまま転職することになります。

こうなってしまう前に、 “自分もまだまだだ”と優秀な若手に実感してもらう企画を用意しました。異業種の環境で切磋琢磨してもらうOT(「登竜門(1泊2日)」)を12月に4日程開催します。昨年度実施して、大好評でしたので、今回はクローズではなくオープンに参加募集をすることにしました。
https://indigoblue.co.jp/service/touryu/

対象は主としてアラサーの非管理職です。放置すると辞めてしまいそうな優秀な若手、気合を入れ直したい若手の参加をお待ちしています。

私自身の20代は、内定取り消しからホテルの現場勤務、在オランダ大使館での執務、ホテルに戻っての夜勤中心の仕事や組合活動など、波乱万丈・紆余曲折の連続でした。しかし、今振り返ると、それが非常に良い経験だったと感じています。様々な環境に身を置いたことで多様な刺激を受けられましたし、これらの経験が、間違いなく今の自分の基礎になっています。

おまけー1:映画「8番出口」。前評判通り面白かったです。不条理劇が好きな人は好きだと思います。

おまけー2:くまもんに非公式の兄や妹がいる、という話を聞きました。非公式の兄妹という響きが深く聞いてはいけない感じです。

おまけー3:“あくしゃをうつ”という日本語を初めて知りました。




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