1011号「総理大臣の要件は?」(メールマガジン「人事の目」)

ここのところ毎日、自民党総裁選関連のニュースをやっていますね。誰が立候補したとか、いつ立候補を表明する予定だとか。誰がその後ろ盾だとか・・・。自民党総裁となると「総理大臣」を選ぶことと同義です。国民としては一大事なはずですが、自分事になってないですよね。アメリカ大統領選のような国民的な盛り上がりもありません。

総理大臣選出のプロセスにも課題ありと思いますが、それよりも“誰が総理になっても変わらないだろう”、“自分に直接的な影響があるわけじゃない”と大多数の人が感じているからでしょうね。”変わらないだろう“。多くの人の認識がこうなってしまっているのが問題だと思っています。

リーダーは「今日の最適化」と「明日のための最適化」のバランスが求められています。「明日のための最適化」を追求すればするほど「今日の最適化」に反することをやらないといけなくなるものです。「明日のための最適化」は時として痛みを伴いますので。

「痛みを伴う」改革について総論としては賛成。「痛み」の当事者となると反対。世の中そういうものです。「痛み」の当事者たちは、痛みをもたらす政治家を選ばない(投票しない)と脅します。有権者で投票率が高いのは60歳以上の国民です。そうなると高齢者に痛みを求める施策はとれないという図式になります。同様に、何かを変えようとすると既得権者たちからの猛烈な反対に遭います。その反対勢力が票を握っていると、同じく変えられないという図式になります。

この図式に呑まれることなく「明日の最適化のための改革」を断行する覚悟がある人、私が望む次の総理の基本要件その1です。

これ以外の基本要件としては「国際的な視野と外交能力」「経済政策に対する深い理解」があると思います。そのためには外務大臣や経済系の大臣経験、またはそれらの実務経験が必須だと思います。これらは普遍的な要件だと思います。

加えて、自然災害や地政学的リスクが高まっている昨今「危機管理能力」の重要性が高まっていると思ます。また、気候変動や環境保護に対する積極的な取り組みも重要です。特に、持続可能なエネルギー政策やカーボンニュートラルの実現に向けたリーダーシップが期待されるところです。

その上で、いまいまとなると「国民との信頼関係の構築」が求められていると思います。あの人なら信頼できる、という人格性が求められていると思います。残念ながら、度重なる不祥事により「国会議員=信用できない」というイメージを持っている人も少なくないのではないでしょうか。(もちろん、そういう人たちを選んだわたしたち国民の責任なのですが。)

誰が総裁になるのか。総理に求められる要件を挙げて、公にその評価をした上で党員たちが投票するというプロセスになることを願ってやみません。今の仕組みの中でもやりようはあります。私たちの総理大臣なんですから。


おまけー1:ネット上に「小泉進次郎さんの名言」がでています。“初めて会ったときは初対面でした。”とか、“この刺身、生ですが食べれますか?”とか“。どこまで本当かわかりませんが、ギャグセンスは秀逸だと思います。

おまけー2:エレベータの中で“くえっ!”とデカい声でしゃっくりする美女がいました。“くえっ!”と止まらず、さすがにバツが悪そう。秘密ですが、わたしは他人のしゃっくりを止めるアビリティを持っているのですが、その“力”を発揮しようかどうか逡巡していたら、その美女が“くえっ!”と降りていきました。

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