843号「苦手な人対策」(メールマガジン「人事の目」より)

職場の人間関係の悩み「苦手な人がいる」

苦手なこと、嫌な仕事であったとしても積極的に取り組んでいくと、まあ、ひどい結果にはならないものです。その逆で“嫌だなー”と思って、消極的に取り組んだり、放置したりすると、想定よりも悪い結果が待っています。

苦手な人対応もそうです。上司でも部下でも苦手な人っていますよね。苦手だからといって距離をとっていると、いつまでも良い関係にはなれません。

コミュニケーションの良し悪しは一緒に過ごす時間の量に正比例するものです。時間の共有が足りないのかもしれません。思い切って、その苦手な人との時間を増やしてみてください。自分が苦手だと思っている相手も、あなたのことを少なからず苦手だと思っているものです。自分が所属する組織の中で、人間関係が芳しくない状態でいいと思っている人は一人もいないはずです。誰もが改善のきっかけを待っているものです。

例えば、何をやっても否定的な反応をされる、自分のことを“買っていない”ことが明らか。そういう上司がいたとします。その人の動向が気になってしょうがありません。会議で、また何か言われるんじゃないか・・・と気になります。その人からのメールを見ると“ドキン!”とします。苦手です。ただ仕事上、全く接点を持たないというわけにもいきません。この状態が長く続くとさすがに病みそうです。

苦手な人がいたら、どうするか?

解決策
「飲みに行く」「食事に行く」というのが伝統的なアプローチでした。食事は“人に良いこと”、和は“穀物を口に”と書きます。しかし、コロナ禍下。それもままなりません。ではどうするか。

メールを使います。

“期待に応えたいと思っている。ただし、うまくやれていないこともわかっている。どうすればよいか相談に乗ってもらいたい”とメールに書くのです。

具体的な案件を題材にしない方がいいです。具体的な案件になると、こっちの言い分、あっちの言い分があり、上司-部下の構造では勝ち目がありません。一段上の相談をするのです。そもそも、どうすればあなたの期待に応えられるのか、“Help me out”とお願いするのです、

その上司が人格的に問題ある人でなければ、たいていの場合、びっくりするくらい優しい対応をしてくれるものです。あなたが勇気を出して送った“Help me out”メールを無視したり、“何言ってんだ”系の注意をしてくるようであれば、そこの上司の下で過ごす時間が人生の無駄です。良い修行だったと思って転身しましょう。

そもそも、苦手意識がうまれるのは“うまくいかないこと”が想定されるからです。失敗してネガティブな評価をされることを怖れて“嫌だなー”と思うわけです。組織の中では、ネガティブな評価をされることで、格付が下がる、給料が下がる、やりたい仕事に就かせてもらえなくなる・・・、こうしたことが心配されるからです。この思考も変えましょう。

“仕事をさせてもらう”という受け身から脱しましょう。実力をつけましょう。どこでも仕事はできる!という自信を持ちましょう。そのために、“ポータブルスキル”を磨いておく、自分のレーダースクリーンの感度を上げておきましょう。

自ら鍛錬する。自らアプローチする。それが苦手をなくす手段です。

おまけ

おまけー1:苦手なことにチャレンジするので最初はうまくいきません。そこは長い目で見てあげましょう。チャレンジに冷や水を浴びせてはいけません。(それも修行だ、という考えは昭和だと思います。)

おまけー2:3日前に乗車したタクシーの運転手さんの顔が“エレキング”そっくりだったので、捕獲したカタツムリを逃がしてあげました。

おまけー3:アラフィフ以上を対象にした「ポータブルスキルの磨き直し」PHAZEリカレントの第二期の説明会をやっています。第一期は現職の役員や社長から中間管理職、はたまた定年後の方など様々な方が参加されています。定年が70歳になっても関係なく仕事をしていきたい方、お待ちしています。

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執筆

Indigo Blue 代表取締役会長
柴田 励司(Reiji Shibata)
上智大学卒業後、京王プラザホテル入社。在籍中に、在オランダ大使館出向。その後、組織・人材コンサルティングを専門とするマーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング(現マーサージャパン)に入社。2000年には、38歳で日本法人代表取締役社長に就任する。以降、キャドセンター代表取締役社長、デジタルスケープ(現イマジカデジタルスケープ)取締役会長、デジタルハリウッド代表取締役社長、カルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役COOなどを歴任。2010年7月より株式会社Indigo Blueを本格稼働。

 

 

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