1012号「長野県庁:かえプロ」(メールマガジン「人事の目」)

昨年から長野県庁の組織風土改革アドバイザーを拝命しています。「県民の皆様のために真に役立つ組織になる」「職員が明るく楽しく前向きに仕事をする」。これらを実現するためにどうしたらよいのか、という阿部知事の問いを受けて、「かえるプロジェクト(通称:かえプロ)」が2023年1月にスタートしました。

昨年1年間のプロジェクトチームによる検討を受け、今年は実行フェーズの初年度です。その進捗を確認する会議にアドバイザーとして参加してきました。

進捗会議は知事、副知事、プロジェクトメンバー、所管課の職員という総勢40名程度の参加なのですが、これを全職員向けにLIVE配信し、誰でもチャットでコメントできるようにしています。「かえプロ」は知事のためではなく、職員のためのプロジェクトだからです。

プロジェクトの報告についても、よくあるリーダーが次々に登場して延々と話すやり方ではなく、テーマごとにディスカッションをし、そこで出た内容を全員に2分程度で共有するというやり方をとっています。

進捗会議の総評でも申し上げたのですが、明らかに長野県庁は変わりました。少なくとも、「かえプロ」に関わっている職員たちは劇的に変わりました。活性化している組織に見られる現象がありました。

‐会議が始まる前からあちこちで談笑が始まっている
‐会議に遅れてくる人がほぼいない
‐白板を使って議論をまとめている(議論と資料づくりが並行して行われている)
‐呼んでない人も来る(笑)

2023年、このプロジェクトをスタートしたときは、こんな感じでした。

‐会議が始まるまでは誰も口を開いていない(シーンとしている)
‐定刻になっても集まっていない(連絡なく欠席する人がいる)
‐口頭だけの議論になっている(資料はできていない)
‐リーダー役がずっと話している

ディスカッションには知事、副知事が交じり、プロジェクトメンバーは局長クラスから20代の職員まで混在していますが、そこに遠慮や忖度はありません。和気あいあいと議論を交わしています。

この変化が素晴らしいと思いました。風土は組織内の個々の人の行動様式の積分です。少なくとも、「かえプロ」のプロジェクトメンバー周辺の風土は変わりました。あとはこれを、いかに県庁全体に波及していくかです。ただし、全員がこの状態になるのを目指すのは現実的ではありません。同じチームの中の20%でよいのです。20%の人たちが変わると“変えたくない”という“結界”が破れ、気が付くと全体が変わっています。

現実的にはやること(改革するテーマ)はたくさんあります、まだまだこれからですがが、まずは改革の基盤ができたことがとても嬉しかったです。

3か月ほど前に某経済誌のメルマガに「長野県庁が働きがいワースト」上位にランキングと書かれましたが、とんでもない。いい雰囲気になってきました。(ちなみにこのランキングは数名の回答結果で評価しているという一流経済誌にあるまじき内容でした。こういうのが旧来メディアの信頼を落とすのだと思います。)


おまけー1:長野に向かう新幹線「はくたか」の車中。前の席から“もふもふ”の金髪が見えています。触りたい!という衝動を抑えながら仕事をしておりました。(ちなみにこの金髪、関西系の40代くらいのヤンキーにいさんでした。)

おまけー2:今の時期にお薦めのアロマ一覧です!
個人的には「記憶のための精油」を試してみようと思っています。
https://viearome.randcompany.jp/categories/5859798



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