異業種共創キャンプ(メルマガ「人事の目」1057号)

「異業種共創キャンプ」という企画をプロデュースしています。

参加企業は5社限定。プログラムはこの夏の期間中に実施され、参加者同士が議論を交わしながら提言を共創するという内容です。集合対面プログラムは3日間のみですが、それ以外の期間もオンライン上で議論を継続していただきます。毎年この時期に開催しており、今年で3年目を迎えます。昨日、初日を迎えたいへん盛り上がりました。

今年のテーマは、「(人事の)常識を疑え」です。

この20年間、人事マネジメントにおける“常識”は大きく変わりました。代表的なことを「Before → After」で挙げてみます。

  • 事情がない限り、決められた場所で働く → リモートを含め、個人にとって最適な場所で働くことを許容
  • 年功的処遇 → 実力・成果基準で処遇
  • 正社員中心の雇用形態 → 正社員、副業、兼業、業務委託など多様な形態を許容
  • 夜遅くまで働く=「頑張っている」と評価 → 長時間労働は悪(健康経営)
  • 上からの指示を的確にこなせる社員を評価 → 自律的に動く社員を評価
  • 転職は× → 適度な転職経験は〇
  • 新卒一括採用が主流、中途採用は補充 → キャリア採用を積極的に実施
  • 昇格=管理職 → スペシャリスト、プロジェクトリーダーなど多様なキャリアパスあり

これらの「Before → After」の変化は、即座に起こるものではありません。時間の経過とともに徐々に進んでいくものです。業種特性もその変化のスピードに影響を与えています。

現時点で「Before」に近いのか、それとも「After」に近いのか。そこから、その業界や企業の“柔軟性”をある程度見て取ることができます。何が正解かということはありません。ただし世の中の潮流は「After」へ。若い世代は「After」志向です。

企業が持続的に成長していくためには、環境の変化に柔軟に対応し、自らも進化していくことが不可欠です。その進化を促す原動力は、常に「ヒト」です。

だからこそ、ヒトの成長や働き方、モチベーションに影響を与える人事制度・ルール・組織風土が時代に合わないままであれば、それが進化のブレーキになってしまいます。一方で、そうした仕組みや考え方を時代に先んじて見直すことで、進化のスピードを加速させることができます。

では、これから何がどのように変わっていくのか。その変化に対して企業は何をすべきか。
これらの問いに対する答えを、皆さんには最終日までに「提言」としてまとめていただく予定です。

異業種共創キャンプ、最初の議論は「今後、変化のスピードがますます速くなる中で、“働き手”に選ばれる企業というのはどういう企業か?」でした。ここで出てきた内容が以下の5つに整理されました。

  • 個が尊重されている/個のwillが実現する
  • 共感できるビジョンがある
  • 成長機会がある
  • 心理的安全性が高い風土である
  • 人事制度が個に着目している

これらの要素を実現する会社になるためには何をすべきか、ここから提言に向けた議論が始まりました。

参加メンバーは30名。経営層でもありませんし、人事担当でもありません。実務を牽引するマネージャークラスです。さて、どのような提言になりますか。最終日は9月12日。楽しみです。

おまけー1:韓国料理店でのNGワードです。そこで働く“オモニ”たちを見て“あ、同じ顔だ!”と言ってはいけません。

おまけー2:某カフェで“Morning”と言う非英語系欧州人に、“Good morning!”とにこやかに返す店員さんあり。これが3回繰り返されたので(これは注文だな)と思っていたら、駆け付けた店長もGood morning!“。(あいさつ励行だ。)

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