「0から1を創る」
「1をN倍にする」
「1を1.1倍にする」
「1を守る」
仕事は、大きくこの4つに分類できます。
「0から1を創る」「1をN倍にする」は、
ベンチャーや新規事業の立ち上げを思い浮かべると分かりやすいでしょう。
既存事業のプロセスやアウトプットを改善するのが「1を1.1倍にする」。
決められたオペレーションや品質を守り続けるのが「1を守る」です。
この4つが循環し、また新たな「0から1」が始まる。
このサイクルこそが、組織の持続的成長を生みます。

しかし、顧客価値としての「1」が強力であればあるほど、その減価には時間がかかります。
すると、不確実な「0から1」に挑むよりも、「1を守る(実質は減価償却)」行為に
注力した方が合理的になります。新規事業の必要性を叫んでも現場は動きません。
さらに、多くの組織では評価指標が「1を守る」「1を1.1倍にする」に最適化されています。
その結果、「0から1」の取り組みにまで、細かな計画やKPIが求められます。
しかし、0から1を創る行為において、半年先のことは正直わかりません。
走りながら試し、創り上げていくものです。
必要なのは、魅力的なビジョンと実現への熱意。
共感が人を呼び、熱が伝播し、モメンタム(勢い)が生まれます。
ところが、細かな管理モードは、その勢いに水を差します。
未来が見えないことを説明させられ、コミットを求められる。
まじめな人ほどプレッシャーで動けなくなります。
本来ワクワクするはずの挑戦が、次第につまらない仕事になってしまいます。
こうした経験が積み重なると、
熱意ある人が現れても「そのバスには乗らない」という空気が生まれます。
新しい「1」を創る人は、孤軍奮闘になります。
ここ最近、マーケットの変化は急激です。
かつて強大だった「1」にも限界が見え始め、
焦って新規事業に走るものの、うまくいかない。
多くの優良大企業が、今まさにこの状態にあるのではないでしょうか。
課題はアイディアではなく、組織風土です。
私が考える処方箋
1.「0から1」のチームを独立させる
・既存事業とは異なるロケーションに置く
・可能であれば別会社化する(働き方・規則・評価制度を分ける)
2.強力なスポンサーをつける
・社内の雑音から守る防波堤になる人を公式に配置
・このスポンサーは「0から1」の信奉者であること
・壁打ち相手になれる存在であること
3.熱を伝播させる場をつくる
・既存事業のメンバーでも、興味があればミーティングに参加できるようにする
・社内応援団を形成する
4.短期的な成果を問わない
5.社外人材との積極的な交流を推奨する
最後に、「0から1」の挑戦者たちへ。
自分たちがワクワクできなくなったとき。
それは、何かがおかしくなっているサインです。
一度立ち止まり、見直してみましょう。
おまけー1:新線の男子トイレに入っていたところ、
突然ドアを開けられて驚いて振り向いたら、なんと女性。(何だったのだろう)
おまけー2:東宝が仕掛ける、複数の新鋭監督による短編作品を1本の映画として構築するオムニバス企画の第2弾「GEMNIBUS vol.2」の劇場公開3月6日から、TOHOシネマズ日比谷で1週間限定公開です。応援よろしくお願いします。
https://gemstone.toho.co.jp/gemnibus
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