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「Quiet Quitting」という言葉をご存じですか?
直訳すると「静かな退職」ですが、実際に辞めるのではなく、やるべきことはやるが、それ以上頑張らないことを意味しています。昭和の「モーレツサラリーマン」的な労働観とは大きく異なります。
仕事や職場のストレスに悩まされてきたこと、頑張っても賃金が上がらないこと、コロナによるリモートワークで会社や上司との心理的な距離感が生まれたこと。これらがQuiet Quittingの背景として挙げられています。米国の若い世代を中心に急速に広まってきており、1つの社会現象となっているそうです。労働者による静かな革命ですね。
“やるべきことはやる。しかし、昇進を望むわけでもない。仕事を通じた成長を望むわけでもない。”
残念です。“はたらくを楽しむ”ことで毎日が充実することを知らないのでしょう。
“誰かの命令に従って好きでもないことに従事してお金をもらう。食っていくために仕方がない。昇進すれば給料が上がる。成果を上げればボーナスが出る。だから、嫌な上司がいても、プライベートを犠牲にしても、頑張る。”
私はこの労働観を明確に否定します。しかし、残念なことに、世の中的にこの労働観そのままの状況にある人が多いということでしょう。だからQuiet Quittingを指向することになる。それは理解できます。このままでは組織として成長が止まります。Quiet Quittingなどを考えないでいい、はたらくを楽しめる環境をいかにつくるか。経営者に問われていると思います。
・はたらく人にとって居場所だと思えるか?(何でも言える、心理的安全性が担保されている)
・あの人と一緒に働きたい!と思える上司、仲間がいるか?
・自分のことを大切に思ってくれる上司、仲間がいるか?
・何かあったときに助け合える仲間がいるか?
・自分がやりたいことにチャレンジできるか?
・やったらやっただけの報酬があるか?
・自分の時間を奪われないか?
・職場に笑いがあるか?
ほかにもあると思いますが、業績を上げる、会社として成長するという計画を掲げるとしたら、そのインフラとしての「はたらくを楽しむ環境」をつくるべし。それなしに成長はないと思います。
Employer of choiceという言葉があります。この業界で働きたいという人達から選ばれる、ということです。プロフェッショナルファームは昔からこれを目指してきました。それが競争力の源泉ですから。ただし、これはプロ集団に限らず、すべての事業者に言えることだと思います。何をやるにしても、維持するにしても、すべては人と組織次第です。選ばれない、社員からQuiet Quittingされる、こうならないようにしないと、会社としての明日がありません。本件を経営合宿のアジェンダとして議論することをお薦めします。
おまけー1:先週もお知らせしましたが、大人数用のOrganization theaterであるTownhall theaterの無料体験会を開催します。対象は20代。皆さんの部下を派遣いただけませんか?(自薦も歓迎します。)
11月14日(月)の9時から18時まで。 場所は都内の研修施設です。
今回は30名の募集です。お待ちしています。(当日は私が担当いたします。)
以下よりお申込みください。
(ご参加いただいた方々には「入社1年目からの仕事の流儀」をプレゼントします!)
https://forms.office.com/r/FLa4JhdUmu
おまけー2:東京が13℃のときに那覇が30℃。ちょいと行ってみたい。
おまけー3:大人気のファミマの靴下を履いてセブン・イレブンへ行く。密かな優越感あり。
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