957号「あなたの心を蝕む”あの人”は妖怪(小豆島特集)」(メールマガジン「人事の目」)

先週は台風通過の真っ只中、長野県から高松に入り、その後、小豆島に渡るという1週間でした。

小豆島は大好きな場所で3度目の訪問になります。オリーブの島として知られるだけに、島のいたるところにオリーブの木があります。小豆島オリーブ公園は瀬戸内海を見下ろす小高い丘にあり絶景。白いギリシャ風車とイングリッシュガーデンに囲まれた「魔女の宅急便」のロケセットもありお薦めです。関西や九州方面の方は比較的気軽に行けるはずです。ぜひ、お訪ねください。

今回は石井純さんが主催されている「もうひとつの芸術祭。」へ。石井さんが運営されているジョルジュ・ギャラリーの(小学校の教科書にも出ている金箔の円)や醤の郷現代美術館はもちろん、島のあちこちでアートに触れることができます。前にメルマガでご紹介した長坂真護さんのマゴギャラリーやムーンタワーもあります。帰りがけに訪問した妖怪美術館が予想外にヒットでした。

https://yokaimuseum.on-the-trip.com/ (妖怪美術館のサイトです。)

妖怪美術館は4か所に分かれているのですが、すべて暗証番号を入力して入るオートロック方式、無人です。美術館というと受付や展示室にずーっと座っている人が結構いますよね。運営上、人件費の負担が大変だろうなーといつも思っていましたが、ここは(私の見たところ)2名ですべての運営をしているようでした。美術を愛する人なら、展示物にいたずらしないよね、という見学者への信頼も心地いいです。(展示室に人を座らせて監視していたとしても悪意ある人の行為を止めることはできない、といつも思っていました。監視員がレスリングのオリンピック級の方なら別ですが。)

妖怪美術館の中にこう書かれたものがありました。

「現代社会は多様な価値観や全く異なる考えを持つ人と隣り合わせで暮らすことが求められています。そのような人たち上手く付き合う秘訣とはどのようなものでしょうか?そのヒントとなるのが妖怪として生み出された多様なキャラクターたちです。

小豆島にはカワウソの妖怪「カボソ」が伝えられています。(中略)地元の人は何を考えているかわからない人のことを“あいつはカボソのようなやつだ。”と言うそうです。(中略)小さなコミュニティの中にいる同じ境遇の人同士でも価値観の相違や確執はかならず生じます。

妖怪に例えることで、相手を理解したような気持ちになることは平穏な日常を送るための知恵だったとも言えます。」

自分の心を蝕むような人が職場や近所にいるかもしれません。あの人がどう言うか、どう反応するか、そんんなことばかり脳裏をよぎってしまう。そんなときは、その「あの人」を妖怪だと思って、自分とは違う世界のものと考えるのがよいでしょう。自分と違う世界のものなので、自分が思うように動いてくれるわけがないのです。期待どおりにならないのが当たり前です。妖怪なのですから。そう思うと気に病むのが馬鹿らしくなります。そう考えると“あの人”にどことなく似ている妖怪のフィギュアがあるかもしれません。このほか暗闇で瞑想できる場所もあります。

自分の日常から遠く離れた島でアートに触れるといろいろな気づきがあります。なかなかです。

ちなみに「もうひとつの芸術祭。」は8月27日まで開催しています。


おまけー1:醤の郷現代美術館でわっと明るい気分にさせてくれる壁画を描いている河野ルルさんの作品を購入しました。アートは心に火を灯しますね。届いたらFacebookで紹介します。

おまけー2:小豆島の隠れたお薦めスポットは「オリーブ満天の湯」(スーパー銭湯)。80cm、110cmと深めの湯船もいいです。

おまけー3:小豆島国際ホテルにあるマゴギャラリーの近くにムーンタワーとエンジェルロード(干潮時に海の中から現れる砂の道)があります。こちらもお薦め。

 

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