984号「経営管理スキルだけでは足りない、心を鍛えよ」(メールマガジン「人事の目」)

2024年1月16日の日経産業新聞Smart timesに「因果応報を考える」というコラムを寄稿しました。今自社がうまくいっていないとしたら、それは過去の経営者としての自身の行為の帰結である。あれこれ対策を講じる前に、まずは自身のそれまでの「あり様」を反省した方がいい。すべて因果応報。今は過去の帰結だから変えられないが、未来は変えることができる・・・という内容です。(柴田励司、日経と検索するとヒットすると思います。)

優れたリーダーが優れているのは、経営管理スキルの秀逸さによるものではありません。「心のもちよう」の高潔さだと思います。「心のもちよう」が自身の「あり様」を決め、それが因果となるわけです。この「心のもちよう」をいかに備えてもらうか。これがトップに座るリーダー育成の要諦になると思います。

Organization theater(OT)で「理と情のバランス」が整っていない、とフィードバックすることが多々あります。財務分析もできる、英語によるコミュニケーションにも問題なし、理も弁も立つ。ただ、人の心を動かすことができない。優秀と言われて選抜された方にこういう方が多いためです。ここで問題視しているのは「共感力の弱さ」です。人の気持ちがわからないリーダーにはなってほしくありません。厳しい判断も必要ならば仕方がありません。但し、それは人の気持ちを理解した上での判断であるべきだと思うのです。

このほか“自分が最後の砦”であることを自覚して発言する疑似体験。これもOTの狙いです。ここは組織の上に立つ人としての「覚悟」を問うものです。

次世代リーダー候補としての見極めや自省してもらう、育成の初期段階として「OT」は(手前味噌ですが)最高のプログラムだと思っています。ただし、実際に組織の上に立っている人、または近く立つことが予定されている人については、これだけでは足りないと思うようになりました。「心のもちよう」についてもっと触れるべきだと考えています。

この2,3年、社長や事業部門の責任者を退かれた人たちの慰労を兼ねて、失敗談や退任した今となて反省している内容についてヒアリングしてきました。すべて「心のもちよう」に関係する内容です。

代表的なものは以下の3つです。

‐苛立ちをコントロールできなかった
思ったようにいかないときにイライラや怒りを部下にぶつけてしまい、言わなくてもいいことを言ってしまった

‐虚栄心にやられた
自分を大きく見せたいがためのM&A、必要以上に華美なオフィスへの移転や事業と直接関係がないものへの多額の投資、これらにより会社が傾いた

‐茶坊主の甘言を信じてしまった
自分にとって耳障りのいい話しか届かなくなった、意見するものを遠ざけていた

この中で特に厄介なのが「虚栄心」です。しかしこれ、誰もであっても、身の丈を超える役割になるとその力に飲まれがちです。よほど気を付けていないと虚栄心にやられます。過去の自分を振り返ってみると、私自身も心当たりがあります。

トップになってもらう人には経営管理スキルだけでは足りません。心です。心を鍛える機会を創るべきです現在、関係する分野の専門家たちとプログラムを準備しています。3月末までには発表できると思います。稼働は7月予定です。

現職トップ、オーナー企業の2代目などトップになる人達が道を踏み外すことがないよう、こうした「心のもちよう」を乱すことについて、あらかじめ知っておいてもらいたいと思っています。ぜひ、ご期待ください。










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