優れたリーダーたちの多くが「この人と一緒にいたい」と思われるのはなぜか。
この人に人が集まってくるのはなぜか。
その秘訣は「気くばり」です。
その人の「気くばり」があって、周囲の人はこんな心の状態に置かれます。
まず、その人と一緒にいてストレスがありません。それだけではありません。
自分の可能性を高めてもらえます。
自分の時間、お金、信用が奪われることはもちろんありません。
自分のことを大事にしてくれている感じがします。
何か見返りを求めた気くばりでもありません。
無理もしていません。
きわめて自然な気くばりです。
おそらく、喜んでもらえるのが単純に嬉しいのでしょう。
喜んでもらうための気くばり。
それだけですが、それがその人を一緒にいたいと思わせる魅力なのです。
昭和では仕事がすべてに優先するというのが規範だったように思います。今は違います。
自分と自分に近い存在を二の次にするのではなく、家族、友人、自分への気くばりがあってこそ、 より魅力的な気くばりができる存在になると思います。
そもそも、家族は自分にとって最も身近な組織です。今の時代、その組織運営がうまくできてこそ、 他人の集団である会社の組織運営もうまくできると思います。
優れたリーダーの“素晴らしさ”はその具体的な行動を真似、近づこうとすることで学ぶことができます。これと同じく、優れたリーダーの“気くばり”もスキルとして学ぶことができます。
著者紹介
柴田励司
1962年東京都生まれ。上智大学文学部英文学科卒業後、京王プラザホテル入社。
京王プラザ在籍中に、在オランダ大使館出向。その後京王プラザホテルに戻り、同社の人事改革に取り組む。1995年、組織・人材コンサルティングを専門とするマーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング(現マーサージャパン)に入社。
2000年、38歳で日本法人代表取締役社長に就任。組織に実行力をもたらすコンサルティング、次世代経営者層の発掘と育成に精通する。2007年、社長職を辞任し、キャドセンター代表取締役社長、デジタルスケープ(現イマジカデジタルスケープ)取締役会長、
デジタルハリウッド代表取締役社長、カルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役COOなどを歴任。2010年7月より「働く時間」「学ぶ時間」をかけがえのないものにしたいという思いのもと、経営コンサルティング事業と人材育成事業を柱とする㈱Indigo Blueを本格稼働。
2015年11月より代表取締役会長に就任。現在、代表取締役。
[ その他兼務職 ]一般財団法人渡辺記念育成財団理事・事務局長 一般社団法人PHAZE 理事
株式会社再春館製薬 社外取締役 他
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