研修後に「今までよりも主体的に行動してくれるようになった」と評価する上司もいます。

パナソニックオペレーショナルエクセレンス株式会社
L&Dソリューション部 プロモート選抜研修課(兼)オンボーディング研修課 課長 秋山志穂 様
プロモート選抜研修課 スペシャリスト 川久保葉月 様
ー 現在の担当業務について教えてください。
秋山様 パナソニックグループ全体に関わり経営基盤強化を推進するパナソニックオペレーショナルエクセレンス株式会社に所属しています。そこで、パナソニックグループ全体の人材育成や組織開発を担当しています。現在、オンボーディング研修課とプロモート選抜研修課とがあり、その双方に携わっています。オンボーディング研修課では新卒採用者や中途採用者を対象とした研修を企画・運営し、プロモート選抜研修課では幹部人材向けや階層別の研修を企画・運営しています。

川久保様 いま秋山から説明のあったプロモート選抜研修課に所属しています。Indigo Blueさんの「登竜門」も一部に組み込んだ「次世代リーダー共創プログラム」や、幹部向けの人材開発研修、女性リーダー促進を目的とした研修等の企画・運営を担当しています。
ー 「登竜門」を採用した経緯、背景を教えてください。
川久保様 パナソニックグループ全体で次世代の変革型リーダーを生み出していきたいという想いのもと、昨年度より、対象層の年次を入社3年目から10年目の社員とした「次世代リーダー共創プログラム」というものを立ち上げました。このプログラムでは、受講者たちにさまざまな経験を積んでもらいたいと思っています。ビジネスで起こりうる危機的状況や修羅場の状況でさえも経験して場数を踏んでもらえたら、と思っています。その経験がビジネスパーソンとしての器を大きくしてくれるのではないかと思うからです。しかしながら、一方で、会社として当然のことですが、危機的状況や修羅場の状況は起こらないほうがよく、また、起こさせないための仕組みを整備している現状があります。そんな中、Indigo Blueさんの「登竜門」は受講者にハイプレッシャーなビジネスシーンを体験させられる内容でしたので、我々の狙いとも合致しており、採用をさせて頂きました。
ー 今回の研修で、当初の目的・狙いは達成されましたか?
秋山様 達成されたと思います。他社の優秀な方々と合同で研修を受けたことで、当社の受講者たちの多くが自分自身を俯瞰して見つめ直す機会を得られたのではないかと思います。自分の強み・弱みやビジネスパーソンとしての現在地を認識することができ、今後の成長意欲につなげられたと思います。
川久保様 受講者にとっては研修中にプレッシャーを感じる場面もあったと思いますが、それもひとつの経験の蓄えとなり、今後に活かしてくれると思っています。また、研修を通して、受講者たちは他社の受講者の方々との違いに気づき、業界や職場・環境が異なれば受け止め方等にも違いがあることを身を以て感じることができたと思います。他流試合を通して視野を広げる機会になってくれたと思います。
ー 研修を受講した後、受講者の業務パフォーマンスに変化はありましたか?
秋山様 我々のパナソニックグループ内での役割上、各事業会社から集まった受講者たちについて日々の業務パフォーマンスを直接評価することができないのですが、受講者を送り出した上長たちの一部からは「研修後に変わった」とか「今までよりもさらに主体的に行動してくれるようになった」といった声が届いています。
川久保様 「登竜門」を含む一連の「次世代リーダー共創プログラム」によって、受講者たちの行動変容やスキルアップにつながっているという手ごたえはあります。また、「登竜門」のあとに受領した「人材アセスメントレポート」を活用して、引き続き、受講者たちの業務パフォーマンス向上を目指した取り組みや働きかけを企画していくこともできると思っています。

秋山様 今回の受講者である若手層について考えると、優秀な人であればあるほど、これまでの仕事で失敗をした経験は少ないのではないかと感じています。しかし、今回の「登竜門」では思うように進められなかったり、正解が見えなかったりした場面もあったかと思います。但し、こうした経験が今後の成長につながる貴重なきっかけになると思いますし、彼ら自身の動機付けとなり、今後の業務パフォーマンス向上にも結びついてくれることを期待しています。
ー 研修を行うにあたって、苦労されたことはありますか?
秋山様 「登竜門」の1泊2日の合宿研修では、受講者たちが夢中で課題に取り組んでいました。しかし、勤務時間中の研修ということもあり、朝晩の時間管理が必要で、それが一つの苦労ではありました。
川久保様 苦労したというよりも不安だった点と言えるかもしれませんが、当社以外の受講者がどれくらい集まるのかが不安でした。しかし、結果的には様々な業種から多くの受講者が集まり、当社の受講者たちと一緒に受けられたので、本当に良い研修になりました。
秋山様 受講者の選抜にも苦心をしました。パナソニックグループ全体で公募を行い、書類選考と面接を経て最終的に16名の受講者を決定しました。大変でしたが公募制で進めてよかったと思っています。学びたい、変わりたいと志願し、成長意欲や覚悟を持って参加することが前提でないと、研修で得られるものは少なかったと思います。
ー 最後に、今後の目標や構想がありましたら教えてください。
川久保様 「登竜門」を含む一連の「次世代リーダー共創プログラム」は昨年度に立ち上げたばかりの新しい取り組みで、社内の関係各所やパナソニックグループ各社の皆様にもお力をお借りしながら手探りでカタチにしていきました。これまでにいろいろな研修に携わりましたが、今回のプログラムでは受講者たちが放っていた熱気や終了後の充実感から、唯一無二の素晴らしい研修を実施することができたと思っています。ダイヤの原石を早期に発掘して変革型のリーダーを生み出していきたい、という我々の想いに対して意味のあるプログラムだったと思います。引き続きこのプログラムを実施していきたいと思っています。
秋山様 我々の役割は研修領域になりますので、ひとたび研修が終われば、受講者たちの日々の仕事ぶりに直接触れることはないのですが、今後、間接的であっても今回の受講者たちには引き続き注目してきたいと思います。今回のプログラムが単なるイベントではなく、本当に変革型リーダーを輩出していけるような取り組みになり、パナソニックグループ全体に良い影響を与えられるようにしていきたいです。