Vol.275 人間関係づくりにエネルギーを割く!

週末にかけて札幌に来ています。

もう5月中旬だから、とコート無しでやってきましたが、
北緯42度を甘く見てはいけません。まだまだ夜は寒い! 
(この時期、コート無しで夜歩いているのは出張者にちがいないので、
繁華街ではカモだそうです・・・)

TSUTAYA加盟企業の精鋭のみなさんと、CCCの支店の精鋭による
「出張柴田塾」を始めました。

日ごろはフランチャイザーフランチャイジーという関係ですから、
相互に”気を使う”間柄です。TSUTAYAをご利用いただくお客様を増やす、
お客様に喜んでもらう、TSUTAYAファンを増やす・・・、
こうした共通の目標はあるものの、”ザー”と”ジー”となると微妙なところ
もあるのは事実。これはTSUTAYAに限らず、全てのFCビジネスに
言えることだと思います。

ところが、立場、肩書きに関係なく、まとまった時間を共有して、同じ課題に
取り組む “場”があると、”気を使う”空気は消えていきます。
気がつくと同じ船に乗った仲間になっています。今回の出張柴田塾は、
まさにそういう”場”です。塾を終えて、日常業務の世界に戻ったとしても、
ひとたび同じ船に乗った仲間ですから、今後は経済合理性を超えた”信頼関係”で
仕事ができるはずです。これは大きい。

“人間関係で仕事をしてはいけない。あくまでも、ビジネスはビジネスと割り切って
進めよ”、というのがバブル崩壊後の日本企業の教訓でした。
バブルがはじけるまでのお客様との関係を見るに、経済合理性が説明できない、
公共性や社会性に「?」がつく・・・こんな案件がはびこっていたことは事実です。
これを是正するために競争原理が導入されたのは適切だったと思います。

しかし、そうだからといって、人間関係の価値を全否定するものではなかった
はずです。官民の交流を極端に線引きする法律ができたり、
社外の人との付き合い方をシャットダウンするようなルールができたり・・・、
挙句の果てには社内でも人間関係が軽視され、社内のコミュニケーション行事が
激減・・・、

ここ10年くらいの風潮はやや行き過ぎだったと思います。

いかなる仕事でも、ヒトとヒトが介在します。そこに信頼関係がなければ
何も進みません。何よりも楽しくないんじゃないでしょうか。

あのヒトと一緒に働きたい、あのヒトのために何かしたい、こういう想いが
仕事をする上での原動力になるんじゃないでしょうかね。

かつて、こういう”浪花節“は日本だけの話だと言われていましたが、
それは違います。私自身の経験に照らしてみても、世界中、どこにでもある話
だと思います。在オランダの日本大使館勤務時代も、マーサー勤務時代も
浪花節“の外人と一緒に働いていました。そこに心意気を感じていました。

ですから、戦略を考え、戦術を磨くだけでなく、その実行を考えるとすると、
人間関係づくりは経営課題の一つだろうと思うのです。社内はもちろん、
社外との関わりにおいても、ヒトとヒトとの間の信頼関係づくりに時間とエネルギー
を割くことを推奨してよいと思うのです。

局地的に癒着状態になったり、お取引先に取り込まれた状態にならないように
するには、同じポジションに長く配置しなければよいのです。
私は最近、同じ仕事を3年以上やってはいけない説を唱えていますが、
それが徹底すれば、立場を利用した”悪さ”は最小化できるはずです。

長く同じ仕事を続けていると、作業効率は上がります。これは、仕事をする上での
“世界観”、つまり、意識しておくべき範囲と内容、が固まってくるので、”見切り”
で仕事ができるようになるからです。
一方でその世界観の外を見なくなります。そうなると、変化を避けるようになり、
次第にそのヒトの周辺の組織が硬直化します。これは、組織にとっても、
ご本人にとってもよくありません。
だから、人事は3年以上同じ仕事をしているヒトがいないように気を配る。
(専門職であっても、一定期間別の仕事に従事すると、視界が広がり専門職
としてのアウトプットがより高まるはずです。)

まあ、残念なことに、どのような仕組みを用意しても、 “悪さ”に手を染めるヒト
はいます。そういう場合には、しっかり罰する。それでいいと思います。

基本は仲間を信頼すること。信頼できそうだから、採用しているわけですし、
大きな仕事を任せているわけです。万が一そうでないとわかったら、すぐに外す。
全員を疑いの目で見て、ルールをがちがちにし、チェック機能をいたるところに
働かせるのは、エネルギーの使いどころが間違っていると思います。

私は、信頼関係を創ることにエネルギーを使いたいです。

ということで、週末明けたら今度は金沢です。

おまけー1:
札幌大通り公園で朝の6時半頃からラジオ体操会なるものをやっていました。
集まっている人は、だいたい60代以上の方々。他でやっている同じような集まりに
比べると男性比率が高い感じ。見ると中に20代?でスタイル抜群の女性が
混じっていました。なるほど。

おまけー2:
CCCのコールセンターを訪問しました。基本的に専門の会社に業務を委託
しているのですが、そのスタッフの熱い想いに感動! 
会社の枠など関係ないですね。

おまけー3:
会食で2度連続して入口に額をぶつけました・・・。そこだけ、低くなっているんですよ。
お店の方から、”お気をつけくだ・・” (ガツン!けぇー) を2回。
さすがに2回目は星が出ました。思わずお店のヒトもにやり。しかし痛かった。
痛くないふりするのも限界あり。そのまま、まじめな話を継続するのも限界あり。
(額に赤い印ついてるし)

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