まずはお詫びから。
先週のメルマガで、初級管理職をきちんと動かすために「老を惜しむな」と書きましたが、
「労を惜しむな」の間違いでした。「シニアの活用のことか?」というご質問をいただき
ましたが、違います。深読みし過ぎです。単なる変換ミスです。たいへん失礼しました。
さて、今週も先週に引き続き、柴田考案の自社でやれる「時間と労を惜しむな」系の
プログラムをご紹介します。
今回ご紹介するのは“相互コーチング”!
対象は次世代リーダー候補者です。一定期間中(3か月から6か月)お互いにお互いを
コーチし合うものです。同じ立場だからこそできるフィードバックから、気づきを
言えてもらうことに加え、“人の振り見て我が振り直せ”という狙いがあります。
3人一組でやります。1人に対して残りの2人がコーチ役を務めます。1対1だとフィード
バックする側に躊躇が生まれがちです。これが2対1になると安心感が生まれます。
言いたいことをきちんと伝えることができるようになります。
まずやることは「目指すべき人材像」づくりです。対象者全員で「目指すべき人材像」を
議論し、人材像を表現するキーワード(例:人を巻き込む力、当事者意識、等)を3つ程度
挙げ、そのキーワードを体現する行動例についてまとめます。
例えばこんな感じです。
「情熱」(Passion)
・必要なときに、とことん動いている(身体を張っている)
・ビジョン(夢)を持ち、共有化している
・困難なときに、粘り強く立ち向かっている
次に、2名のコーチ役が対象者の職場を訪問してインタビューします。
‐これらの行動をとっているかどうか
‐気になること(言いたいこと)はないか
インタビュー相手は対象者の上司、同僚、部下です。もちろん、事前にアポをとっていきます。
大企業の場合、同じ会社にも関わらず、初めてその部署や事業所に行くことも多々あります。
当然、会う人たちも初対面だったりします。このインタビューを接点に組織を超えた人と
人のつながりが生まれるのです。
このプログラムを始めて数年経ちますが、どの会社でも“待ってました!”とばかりにいろいろ
話してくれるようです。私からは30分くらいのインタビューをしてください、とお願いして
いるのですが、1時間以上はざら。場合によっては“飲み”になることもあるようです。
これは予想以上でした。
人事が聞き手ですと、余計なことは言わないようにしようと思うのが普通です。社内の
利害関係がない人間による職場訪問インタビューだと、純粋にその人の良い点・改善すべき点
(気になる点)を話してもらえるようです。言う側も“言いたい想い”を発散できるので
スッキリするようなのです。
後日、対象者に聞いてきたことをフィードバックし、見直した方がよいことについて
アドバイスをします。
アドバイスを受けた対象者は具体的に改善すべき行動を1つ、2名に対して宣言します。
それこそ、机の上を整理するとか、1日1回チームメンバー全員に声をかける等、
外から見てわかる具体的な行動にします。
この行動をきちんととったかどうかについて次回の相互コーチングの場で確認し合います。
この繰り返しです。
このプログラムの更なる副次的な効果は、次世代リーダーと目される人たちの
“他者に対する感度”が高まることです。仕事はデキるが周囲の人への関心が薄い人は
大きな仕事ができませんので。
ということで、場の設定ができればできますよ。お薦めは最初は人材育成担当者がリードして行い、
次回以降は前年度の対象者の中からリード役を選定して順次行うやり方です。
(これにより、社内のヒトがさらにつながっていきます。)
おまけー1:いよいよ稼働!“コミュニティ型マーケット”のプラットフォーム
このメルマガでの情報発信は適切ではないとのご指導から、私がCEOを務めるパスの話題を
ここではあまり紹介できないのですが、10月7日に戦略子会社の稼働を発表しました。
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1289721
おまけー2:米オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」で初めて日本人として
優勝したダンサーの蛯名健一さんの映像をシェアします。極めるとはこういうこと。
http://iinee-news.com/post-2011/
おまけー3:「光のノスタルジア」「真珠のボタン」、これ観に行きたい。