平時と有事、異なるリーダーシップ要件
1月7日に緊急事態宣言が出されましたね。
東日本大震災のときもそうでしたが、時の政府は何をやっても”遅い!“と批判されます。当然です。遅くなるのには理由があります。平時のやり方で有事に対応しているからです。緊急事態の宣言にも関わらず、いくつもの会議体で確認、承認を得ないと出せません。平時の仕組みは有事においては足かせになります。(宣言前からその内容をマスコミを通じて意図的にリークするのはこのためか。)
有事においては誰かからの指示を待つのではなく、事の本質を自ら理解して自分の身は自分で守る、これが大原則だと思います。
さて、コロナ・ショックをいかにコロナ・オポチュニティにできるか。これが2021年全ての企業・団体の課題だと思います。
まず、リモア(リモートアクセス)を実現するIT基盤整備は大前提です。できていない企業、団体は“迷惑な存在”となります。官公庁、公立学校が立ち遅れていますね。ここは現職の首長の責任として、大至急整備を進めるべきです。世の中が変わるときに行政がブレーキになってはいけません。
コロナ禍に求められるリーダーシップ要件とは
組織人事マネジメントにおいては、これからの数年、選出するリーダーの要件を変えることを意識すべきだと思います。従来の仕組み、考え方を守るのではなく、いかに新たな試みにチャレンジし、具現化していくか、これを実現できる人たちを要職に就けるべきです。特に意思決定にあたる役員はチームとして以下の「力」を持つべきだと思います。
・予知能力(これから何が起きそうか、あらゆる可能性を想定できる)
・変化対応力(変化の中でも業績を上げることができる)
・発掘力(“天才”を見出す力)
・開拓力(発掘した“芽”をビジネスとして成立させる力)
・チームダイナミクスを生む力(多様な人財を融合させ、組織としての実行力を高める力)
これまでもこうした「力」を持つ人はいたと思います。ただ、“異端”だったと思います。これからの数年は、意識的に“異端”を主流にすべきです。
現実的には既存事業を守りながら、新たな挑戦をする、というのが多くの大企業のやり方だと思います。そうなると役員の大幅な入れ替えは現実的ではないかもしれません。その場合には、役員会に提案力を有する“異端集団”を組織化しましょう。メンバー選定にあたって社内の格付けは無視。上記の実力優先です。社外の人財も活用しましょう。(これは次世代見極めおよび育成にもなります。)
Organization Theater(OT)は参加者、個々の「予知能力」「変化対応力」「チームダイナミクスを生む力」の有無、そのレベルをアセスメントできます。これからは会社横断的にこの力のアセスメント情報を提供していくようにしたいと思いました。
2021年はこれまで以上に、OTを活用しながら、”異端集団“を組織化し、提案を構築することを支援してまいりたいと考えています。それが世の中の企業、団体の適応進化に役立つことになるだろうと信じているからです。
おまけ
おまけー1:某ファミレスのドリングバーのカフェオレ。ボタンを押したところ、どえらくでかい音で”ブッシュー!”。おおっ!とびびってしまいました。モニタリングだったらやばい。
おまけー2:「全集中!虫の息!」と言っている人あり。(それだとすぐ死にます。)
おまけー3:わが家では昨年購入したルンバの最新型が活躍してくれています。(ちょっと繊細ですが。)調べてみたら自動の窓ふきとか自動浴槽洗浄機もあるようです。(気になる)
執筆
Indigo Blue 代表取締役会長
柴田 励司(Reiji Shibata)
上智大学卒業後、京王プラザホテル入社。在籍中に、在オランダ大使館出向。その後、組織・人材コンサルティングを専門とするマーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング(現マーサージャパン)に入社。2000年には、38歳で日本法人代表取締役社長に就任する。以降、キャドセンター代表取締役社長、デジタルスケープ(現イマジカデジタルスケープ)取締役会長、デジタルハリウッド代表取締役社長、カルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役COOなどを歴任。2010年7月より株式会社Indigo Blueを本格稼働。
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