993号「トップだからこそ受けてほしい研修」(メールマガジン「人事の目」)

トップは組織の中で最も優秀な人間である必要はありません。優秀な人たちの力を引き出すことができる人、優秀な人たちから慕われる人、優秀な人たちがその判断を尊重する人、これらがトップの目指す姿だと思います。

もちろん、トップになる人は優秀です。トップになる前にさまざまな経験を積み、育成プログラムを受講してきたはずです。MBAホルダーの方も少なくないでしょう。いわゆる経営管理スキルは申し分ないはずです。ただ、トップとしてその役割を担うためには経営管理スキルだけでは足りません。最も重要なことはトップとしての「心」を整えることです。

どんなに優れた人であってもトップという役割に就いたときは「自分の器を上回る役割責任」を担うことになります。私自身も経験がありますが、実力以上に自分を大きく見せようとする意思が働きます。これは自分の成長を促すエンジンになるので悪くはありません。ただ、これが高じて「虚栄心」に蝕まれるようになるとその組織の“組織感情”がおかしくなってきます。

「虚栄心」により、自分は何をしても許されるという「驕り」が生まれ、会社の経費を私的流用したり、説明しにくい投資や会社買収をしたりします。自分の都合を優先して社員とのアポイントメントを勝手に変更したり、外部の人の意見ばかり求めるようになります。自分で登用しておきながら、社内で注目されてくるとその人を排除する行動に走ります。さらには自分にとって耳触りのいい事だけを言う“茶坊主”だけが周囲に残り、正しい情報が届かなくなります。




そうなると、優秀な人から去っていきます。何かをしようとしても「笛吹けど踊らず。旗を振っても兵は動かぬ」状態になります。

誉れ高い名経営者たちがその晩年、評価を下げて退任する事例が後を絶ちません。これはいずれも、虚栄心が悪さをした結果だと思います。

オーナー企業の2代目、3代目は特に要注意です。何もできないうちから次のトップとして育てられ、周囲もそう慮るため、トップというペルソナのみになり、本当の自分を見失ってしまう可能性が高いです。

「組織の上に立つ人間として、どのような「心のもちよう」であることが望ましいか、自らの心が招く落とし穴に落ちないようにするにはどうしたらよいか。この2点を意識して、新たに「心・技・塾」というプログラムをプロデュースすることにしました。開講は1期が6月24日、2期が9月9日、3期が2025年の1月8日です。

ゲスト講師として、株式会社今治 夢スポーツ 代表取締役会長の岡田武史さん、スポーツ庁長官の室伏広治さん、某著名男性ボーカルグループのリーダー、東海大学 准教授の稲垣 智則さん、リスクマネジメントコンサルタントの秋山進さんほかをお招きします。類い稀なラインナップです。

会社の規模、本社、子会社、上場、非上場問いません。組織のトップの方、近くトップになる方を対象としたプログラムです。お申込みをお待ちしています。(トップになったら学ばなくてもいいということはありません。学ぶ組織にしたければ、実践躬行(じっせんきゅうこう)を。)

(詳細はこちらから)
https://indigoblue.co.jp/shingijyuku/?ml=h


おまけー1:メルマガ1000号記念のイベントを開催します。ありがたいことに企画してくれる人たちがいます。会費制になりますが、メルマガ購読者の方であればどなたでも大歓迎です。7月12日(金)の夜に都内で行う予定です。カレンダーにチェックをいれておいてください。

おまけー2:先日の大雨の日、比較的混んでいる電車の中でかばんを座席の横に置いている50代の男性あり。私が傘で床をトン!としましたら、その男性、“チッ!”と荷物を抱えました。その20分後、私が顧問を務める会社にその男性が来訪。ロビーで顏が合い私が会釈したら、さすがに“げげっ”という表情でした。(似たようなTiktokを見たことあり。)

おまけー3:同じ日に、どら焼き、栗饅頭、羊羹を別の方からもらいました。確かに洋菓子より和菓子ですが・・・


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