1042号「4月、役割を終える人へ」(メールマガジン「人事の目」)

4月のメッセージシリーズの最後。今日は役割を終えた方、近く終える予定の方へのメッセージです。

私も何度か経験しているのでよくわかります。「退任」が発表されると周囲のモードが一気に変わります。大半が自分に対してどう接したらよいかわからないという困惑モードになります。これはある意味で自然な反応でしょう。これまで笑顔しか見せていなかった人が真顔で接してきたり、急に関わりを止めたりする人も出てきます。退任する立場にもよりますが、それが上であればあるほど、「退任発表」時の周囲の様子がドラマチックになります。

「退任すると肩書についてきていた人と自分という個人についてきた人がわかる。後者が多ければ多いほどいい仕事をした証明になる。」

私が最初の退任をしたときに人生の先輩から言われました。その通りだと思います。

退任発表までは毎日全力疾走です。やること、やらなければならないことが目白押しです。ただ、退任が発表されると、その肩書が残っていたとしても流れは一気に新体制になります。

自分がいなくなると何々が心配ということは多々あるでしょう。ただ、なんとかなるものです。それを何とかするのは新体制の責務です。伝えるべきことを伝えたら、自身のフェードアウトに意識を移しましょう。むしろ、退任後の自分の時間とエネルギーの使い方を企画しましょう。

とはいえ、手持ち無沙汰になります。誰からも声がかからない(こちらからはかけない)状態から喪失感、心の空虚感などを覚えるでしょう。これも当然です。まずは任期が残っていたとしてもサボります。これまできちんとお勤めしてきたのですから、誰も文句を言わないはずです。これまで、平日の日中にできなかったことを気兼ねなくやります。私は小旅行的なことをしました。

さて、その後です。退任後、新たなフルタイムの役割に就くことが内定している人は束の間の休息でしょうが、そうでない方にっとっては、これからどうしよう・・・と漠然とした不安があるでしょう。しかしこれは「ものの考え様」、新しい自分をデザインできるのです。そんなことは、これまでなかったと思います。自分を題材にした企画づくりを楽しみましょう。

このために何をするか。私のお薦めは会いたいと思う人に会うことです。まずは「会いたい人」リストをつくります。仕事関係で知り合った人ばかりでしょうが、仕事抜きでお会いします。仕事上のつながりが濃かったから会うのではありません。仕事関係なく、お会いしたいなあと思う人に連絡するのです。人生の先輩にもお時間いただきましょう。

以前は「肩書」をもってお会いしたので、先方も「肩書」を背負っていました。こっちが素でお会いすると、相手もそうしてくれるものです。そこから真の付き合いが始まります。
具体的に何をするかは人それぞれですが、誰かのためになることをするのが良いと思います。しかも、それが自分にとって嬉しい、楽しいことが良いでしょう。その行為を通じて、報酬をいただけるのであれば最高です。

学びに時間を割くのもお薦めです。これまでアウトプットの連続で自身へのインプットが枯渇してきていると思います。もう立場は関係ありません。学ぶ場に参画しましょう。また、下の世代の学びに役立てることがあったら積極的に経験談を話しましょう。

人生100年時代。まだまだです。

おまけー1:アラフィフ以上の学び直しを意識して企画している「PHAZEリカレント」の第15期(5月28日開講)のオンライン説明会を以下の日程で開催します。ぜひ、ご参加ください。
4月21日(月)17:00-17:45/4月23日(水)18:30-19:15
https://phaze.jp/recurrent/isession/

おまけー2:先週は久々のずーっと体調不調の一週間でした。早く回復できると良いのですが。

おまけー3:体調不良による休息時間を利用して、“ホットスポット”を手掛けたバカリズムさんの前作「ブラッシュアップライフ」を全話見ました。この作品があったから、“ホットスポット”があると思えますし、何より最高におもしろいです。






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