870号「COO配置のおススメ」(メールマガジン「人事の目」より)

2021年の上半期に中期経営計画(中計)を公表した企業は594社。前年同期(237社)に比べ2.5倍と大幅に増えました。2022年はもっと増えるでしょうね。ステークホルダーの関心は高まっています。コロナ対応、脱炭素の動き、DXの進展など、経営環境が大きく変化する中、どのような考え方で経営していくのか?

細かく設定する必要はありません。3年先とはいえ、どうなるかわかりません。机上の数字合わせに時間を投入するのは生産的ではありません。考え方を示す。これが一番大事です。施策を並べるのではなく、施策の根底にある問題意識、それと環境変化にどのように適用し、進化しようとしているのか、これらをわかりやすく説明しましょう。

実行にあたり、実務上の課題は「今日と明日のバランス」です。目の前の課題への対応(今日)と将来に向けた対応(明日)。これを意識して経営していきませんと空中分解します。将来に向けた対応について、なぜ、それが必要か(Why?)をしっかり共有せずに「やれ!」という大方針だけですと壮大な無駄と軋轢を生むことになります。優先順位や全体像を共有せず、現場がぞれぞれの想いに基づき全力で取り組むことになりますので。

中計を設定したのならCOO(最高執行責任者)の配置をお薦めします。世の中ではCOO(Chief Operations Officer)とは、最高執行責任者のことを指し、CEOの決めた方針に従って日々の業務を実行する責任を負う役職のこと、と解説されています。COO経験者として思うにCOOの最も重要な役割は「交通整理」です。

CEO(最高経営責任者のこと、社長、オーナーと置き換えてもいいでしょう)が期待していることを深く理解します。現場の責任者にはそれぞれの視点から見た「今日の課題と明日の課題」があります。これについても深く理解します。もちろん、世の中の動向、顧客の指向についてもアンテナを立てます。もちろん、株主の期待も意識します。その上でこれらの交通整理をすること、それがCOOの仕事です。

交通整理をするだけではありません。ステークホルダーが満足する方向に組織を動かす。それがCOOの使命です。

中計で言えば、まずはなぜ、この中計が必要なのか?(Why?)、何を目指すのか?(What?)。これらについてCEOと現場の責任者の目線を合わせます。その上で、現場の責任者が、どのように実行するか?(How?)を考えるという道筋をつけます。

How?の展開にあたってはどうしても「コンフリクト」が発生します。その調整、優先順位付けをするのもCOOの仕事です。How?を考えるがあまり、現場がWhy?から逸脱するような動きをしたときには諭します。

これらの仕事をするためにCOOには「傾聴力」「情報整理力」「わかりやすく話す力」が求められます。これはいずれもスキルなので、意識して鍛えることで一定以上のレベルになれます。

最も大事なのはCEO、現場の責任者たちが「この人なら・・・」と信頼を寄せる人格者であることです。これがないといかにスキルが優れていても組織は動きません。もちろん、利他であること。自分が将来CEOになるために・・、自分が高く評価されるために・・・ということが見え隠れすると人はついてきません。

中計を検討中の企業のみなさんへ、COO選定の準備もお忘れなく。


おまけー1:在日の米国人の知人から聞きました。“あまりTVのニュースは見ないけど、毎朝ほぼ同じ時間に見るニュースが「賽銭泥棒」の話ばかり。なんて賽銭泥棒が多い国なんだ!”

おまけー2:同じく私もあまりTVのニュースを見ませんが、見るたびに猫のニュースをやってるような気がします。

おまけー2:アラフィフ以上の学び直し「PHAZEリカレント」、2022年1月12日開講です。新年にあたり、ポータブルスキルの磨き直しと心のもちようのリセットをしてみませんか。
https://phaze.jp/ 



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