「担任の先生は“非正規”」
1月23日の日経朝刊にこんな記事がありました。担任を任されながらも、教員採用試験に合格していないために“非正規”として低賃金で働いている臨時教員が全国に4.4万人いる、待遇を改善すべし、という内容です。
その通りだと思います。日本で最も大事な資源は「こども」です。「こども」の教育現場が荒んでいてはいけません。教員の待遇が問題視されるなんてもってのほかだと思います。
併せて別の問題意識も抱きました。今の教員採用試験そのものですが、意味を成しているんですかね?
担任を任せることができると現場で判断する人が教員採用試験に合格しないというのは変です。試験の形式、内容が実態に合ってないのではないでしょうか。教員として指導にあたる人を認定するやり方を見直すべきだと思います。
同様のことは他業界でもありますね。特定の資格がないと受託してはいけないという業務がありますが、資格保有者は名前を出しているだけ。実態は無資格者がその業務の中核を担っている。こんなことも少なくないと思います。資格は責任の所在を明らかにしているだけです。
資格そのものを否定しているわけではありません。私も大昔に中小企業診断士の資格を取得しました。ただ、プロのコンサルタントとして活動するようになって、資格の更新を止めました。現在は資格を喪失しています。資格取得のために勉強したこと、仲間に出会ったことはとても価値あることだったと思っていますが、資格保有に意味があると思えなくなったからです。
教員免許に10年の期限を設け、更新講習を受けなければ失効する教員免許更新制が、今年7月に廃止される見通しになっています。教員の負担が大きいことが廃止理由の一つです。免許をアップデートすることが現場で子どもたちに向き合う教員の負担となっている。変な話です。現場で良い仕事をし続けている人であれば免許の更新ができて当たり前、それが別の準備をしないといけないので負担となるので廃止する。仕組みがおかしいことを認めたようなものです。本丸の教員採用の仕組みも変えた方が良いと思います。
教員である以上絶対に必要となる人間的要素と教える力から「教員候補」者を面談と適性検査で決定。その後は現場で多面評価して、その蓄積で本認定、更新を決めるようにすればよいと思います。また、社会人として一定の実績がある人、複数の推薦状がある人であれば、すぐに「教員候補者」になれることにしてはどうでしょうか。そうすることで教員の人員不足対策にもなると思います。
企業の中でも同じことは起きていませんか。管理職登用にあたり、意味のないテストを課したり、管理職として必要なマネジメント力よりも、仕事ができるかどうかを重視していたり・・・、見直しましょう。
おまけー1:“ホットコーヒーのアイスをお願いします!” “かしこまりました!” というやりとりあり。
(さて、何が出てくるでしょうか。)
おまけー2:“すみません、初めての場所なんでナビいれてください。・・・8の1の10”と私。
“エチのエチのジュウ、っと・・・”とタクシーの運転手さん。
“ちがいます。8の1の10です、” “はい、イチのイチのジュウ・・・”
(目的地に着かなかったことは予想通りです。)
おまけー3:お待たせしました!
「言(GEN)」ですが増刷できました。もう100でも200でも大丈夫です。(笑)
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