897号「邪念が悪さをする前に」(メールマガジン「人事の目」より)

思った通りに物事が運ばない。それがいくつも重なったときは要注意です。邪念がむくむく膨らんできます。特にメールやSNSがそのきっかけになっていると言葉足らずから邪念の邪が増幅。心の中でその邪念を相手にぶつけ始めます。“わかってない”、“未熟だ”、“けしからん”。その状態で仕事をしているとろくなことがありません。言わなくてもいいことを言ってしまったり、メールでひどいことを書いてしまったり・・・。事態がさらに悪化します。家庭や友人関係にも悪影響を及ぼします。

やらなくてはいけないことがたくさんある。その中の一つ二つにつまらないトラブル発生。単純だが細かい作業をしないといけない、もらったファイルが壊れている、PC がフリーズして作成した資料が消えた…など、そんなときも、邪念に脳がやられがちです。

こんなときは休みます。まずはしっかり睡眠をとります。起きているときですが、もちろんメールは見てはいけません。PCにも向かわない。仕事から離れましょう。起きたら何か没頭できることをしましょう。だらだら過ごすのはダメです。邪念が忍び寄ってきます。運動が一番。部屋の掃除、農作業、陶芸、ゲームや映画でもOK。小劇場もお薦め。今の自分と全く利害関係がない知人との会食も良いと思います。たくさん笑えると最高です。

1日お休みするだけでかなり違います。あんなに“けしからん”と思っていた相手のことを案ずることができるようになっているはずです。“あんな反応をしてきたのは余裕がないからに違いない。そのうち、こちらの意図がわかる時がくるだろう。”と。脳から邪念が消えています。

邪念に侵されていても理性で邪念が表に出てこないように制御している人もいるでしょう。これは危険。必ず心身のどこかに影響が出ます。メールを読みたくない(頭に入ってこない)がその初期症状。そのうち、会話が理解できなくなってきます。さらには身体を動かすのが辛くなり、ついには動けなくなります。

そうなる前に休みましょう。自分の身体は自分が一番よくわかっているはずです。

組織の中では中間管理職が最も邪念がたまりやすいポジションです。上司、部下、他部署、クライアント、思い通りに全然動いてくれません。働き方改革法からの要請、リモートワーク、DX推進。この春からはパワハラ防止法。どう考えてみても、無限ループの皿回し状態です。

管理職のリスキリングや生産性向上施策を講ずる前に休ませること。中間管理職の年代は家庭でも大忙しの人が多いです。会社の業務、または研修の一環として脳を休ませましょう。すべてはその後です。

かく言う私もちょいとやばそうになったので休みました。ジョギングしたくない、メールみたくないモードになっている自分に気づきました。半日、メール、SNSに反応しませんでした。その半日の間にパーソナルジムでストレッチ、長風呂、ライオンパーマという演劇集団の公演を観劇。かなり回復しました!

邪念は誰にでも忍び寄ります。邪が悪さをする前になんとかしましょう。


おまけー1:毎朝のジョギングの最中にすれ違う老夫婦がいます。犬の散歩をしています。
木曜日のことです。突然話しかけられました。

奥様:昨日走ってなかったでしょ。
私:あ、はい。(水曜日はPHAZEリカレントの当番なので走らないことがままあります。)
奥様:うちの犬が心配だって。
犬:ワン!
私:あ、すみませんでした。(コース変えよう)

おまけー2:窓の外から実に悲しげな犬の声がします。“キュイーン、キュン、キュン・・”
あ、もしかして、あの犬か・・・?
あまりに心配になったので窓の外を見たら、古い台車をひっぱるおじさんの姿が。

おまけー3:若手社員向け、総合的な実践力を試すタウンホール・シアターのお申込みを受付中です。
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