927号「”居心地”の沼」(メールマガジン「人事の目」)

前回のメルマガが金曜日に配信されましたが、あれは私の操作ミスです。週の空き時間にメルマガを書き、日曜日の朝8時の配信にセットするのですが、先週は下書き確認の後の操作を“しくり”ました。(たいへん失礼しました・・・。<(_ _)>)

先週のメルマガで書きました「生涯現役!プロフェッショナル型人事制度の設計の仕方」については、2023年2月27日(月)の17時から18時半、Zoom LIVEでお話します。ご興味あります方は以下より登録をお願いいたします。
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さて、今日のテーマは「居心地の沼」です。

不平不満はあるけれど転職しない。そういう人が結構います。そこまで不満があるのなら、なんで転職しないの?と聞くと、みなさんだいたい同じ反応です。

「外で通用するかどうか、自信がないし・・・」
「知らないところで人間関係を一から作り直すのもしんどいし・・・」
「・・・居心地がいいんだと思う。」

今までと異なる環境で仕事ができるかどうかはやってみないとわかりません。難しく考えることはありません。誰かが助けてくれたり、お膳立てしてくれることはない、新たな仕事を学ぶのは自分、これらを前提にできるなら問題ありません。もっと言うならば、通用しない人をキャリア採用する方が悪いくらいの気持ちでいいでしょう。

人間関係の作り直し。これが大変。わかりますが、いいこともあります。長らく同じところにいると“ややこしい”人間関係もありますでしょう。それがリセットされます。新たな出会いもあります。ポジティブに考えてみましょう。いにしえのクラス替えと同じですよ。(あのドキドキ感、悪くなかったですよね。)

問題なのは「居心地」です。なんだかんだ言っても「居心地」がいいと抜けにくいものです。ただ、その「居心地」が自分を思考停止にする”沼“でないかをよく見極めたほうがいいですね。何も考えなくてもやることがあり、新たな挑戦が必要ではなく、自分をストレッチすることもない。だから居心地がいいという場合は確実に”沼“です。

この“沼”は底なし沼です。気がつかないくらいゆっくり沈んでいきます。沈むにつれ、自分が閉じていきます。新しいことを学ぶことが億劫になります。手が届くもの、見えるものだけが自分の世界になります。そうなると身体、精神の老いが加速します。

本当の意味での居心地がいい場所は、①心理的な安全性が担保されている(何を言っても受け入れてもらえる)、②その場所が好意的に評価されている、③成長実感がある、だと思います。

こうした居心地の良い場所づくりはリーダーが意識すべきことですが、リーダー一人の力だけでは実現しません。リーダーを含めたメンバー全員にお互いに尊重する精神(Respect each other)があってこそです。誰が上だ下だということはなく、自分を開き、異見を受け入れる。SNSやメールへの反応が良く、相手への気配りがある。不満は課題としてとらえて対処する。(手前味噌ではありますが、アラフォーからの学びの場「PHAZEリカレント」のコミュニティはこれに限りなく近い状態になっていると思います。)

居心地がいい環境は誰かが用意してくれるものではありません、自分で創るものですね。誰かのせいにしだすと足もとに沼が広がりますので要注意

おまけー1:そういえば、しばらくリアルの沼に行っていないことを思い出しました。というか身近に沼がありません。高校時代の伊佐沼が最後かもしれません。当時の英語の先生がこの沼に住んでいる河童であるというデマがあったことを思い出しました。

おまけー2:沼といえば「インスタント沼」という映画がおもしろかったことを思い出しました。風間杜夫さんがものすごくはまり役です。

おまけー3:エンタメ界でクリエイティブ・ディレクターを目指す方を育成する「みらい塾」6期生の募集を開始しました! http://watanabe-mf.or.jp/entry01/ (ムービーをご覧ください。)

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