998号「トップだからといって学びを止めてはいけない」(メールマガジン「人事の目」)

最近、リーダーシップについての講義が続いています。トップになる人達向けの講義で、次の8項目について意識せよ、とお話ししています。

1.“やったことがないこと”、“やってみないとわからないこと”こそ決断せよ(決断力)
2.間違えたと思ったら、“ごめん、間違えた!”と躊躇せず修正せよ(修正力)
3.変える必要があるならやれ。批判されるからやらないという選択肢はない(今日と明日のバランス)
4.相手のやる気に水をかけるも火を灯すも言い方ひとつ(周囲を明るくする言動)
5.この人には何を言っても大丈夫だと思われよ(心に静かな水面を)
6.トップになったからといって学びを止めてはいけない(不断の成長意欲(向上心))
7.自分に近い人たちを大事にせよ(I care about you)
8.気持ちの切り替えを早くせよ(Resilience)

今日はこの中で「不断の成長意欲(向上心)」について書きます。

不断の成長意欲があるかどうかは次の行動をとっているかでわかります。

「自分を高める努力をしている」
「世の中の動きに敏感である」
「新しいITツールを使いこなしている」

トップになったから学びを止めていいということはありません。むしろ、トップになったからこそ「学びを加速」させましょう。トップが学びを止めた組織は間違いなく成長が止まり、“井の中の蛙”となります。

定例の会議、行事に加えて、勃発する事態への対応で日々忙しいのはわかります。ただ、そういう中でも自分を高める努力をしていることを周囲に示すことで組織全体の学びに対する姿勢が高まります。

トップになると社交の場は増えます。いろいろな人に出会い、様々な情報に触れることになります。面白いと思ったら自分で体験してみましょう。イベントや研修に自ら参加してみる、新しいサービスを受けてみる、気になる人に会ってみる、それが潮流の変化を肌で感じる術です。ネットの情報、本、雑誌、これらは誰かが編集した二次情報です。これらの情報は“~らしい”に留まり、右から左へ消えていきます。

自分で体験した一次情報は違います。自分の「経験知」となります。それを自社の「知」に変える場を作りましょう。「こんな人に会った、こんな体験をした、こう感じた。どう思う?」、この投げかけをしてみましょう。それが中の人にとっては刺激となります。

新たなツールが次々に出てきますよね。自分で触ってみましょう。使ってみましょう。まだChatGPTや生成AIを使ったことがない人はすぐに体験してみましょう。検索してダウンロードして使ってみましょう。

トップは忙しいです。定例会議や行事への参加。勃発することへの対応。一日があっという間に終わるでしょう。私もトップを長くやりましたからわかります。ただ、それだけで時間を過ごしてしまうと、それまで自分が積み重ねてきた経験資産を償却して終わります。トップであっても経験資産を積み上げましょう。そのための「学び」の機会を自分で創りましょう。自分の時間配分は自分次第です。

おまけ:世界中でスーパートコジラミの大量発生が問題となっていますね。トコジラミに刺されると夜も眠れなくなるほどのかゆみが生じるとネットで説明されています。

問題なのは、このトコジラミですが、従来のピレスロイド系の薬剤で駆除できないようなのです。で、このメルマガでなんどか紹介している青山交易(フランスアロマの専売商社)に聞いたところ、トコジラミが嫌う精油クローブ、オリガナム(オレガノ)が含まれる防虫スプレーがあるとのこと。そういえば、毎年わが家ではこれを使っていますので被害に遭ったことがありません。お試しください。
https://viearome.randcompany.jp/items/80942263



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