将来、自社を牽引するリーダー候補をどう発掘し、育成するか。人材育成上の
最重要課題ですね。
そろそろ社長も退任、さて、次どうする・・・?的なやり方では立ち行かなくなります。
いざというときに適任者不在となってしまいます。10年から20年単位で考えていくべき
テーマです。大企業においてはこうした方がいいだろう、というやり方があります。
(ベンチャーやオーナー系企業にはあてはまりませんが。)
私はこのように考えています。
‐そもそも育成はできない。本人が成長する環境を用意することはできる
‐環境で最も重要なのは「上司」
‐「上司」の裁量次第で成長環境にもなるし、堕落環境にもなる
‐想定するリーダー像は「周囲によい影響を与えて組織を動かし、組織として求められる
結果を出すヒト」
‐自社を取り巻く経営環境がどうなろうと、牽引する組織メンバーの顔触れがどうなろうと
この定義は不変
‐「特定の専門領域の中で影響力を発揮できる人材」と「専門性に関係なく影響力を発揮
できる人材」この2タイプが共に輩出されるような環境をつくるべし(後者がCOO/CEO候補です。)
‐いずれのタイプにおいても基盤となる「専門性」は必要
(専門性を構築できないような配置施策はダメ)
‐発掘にあたっては、課長クラス、部長クラス(場合によっては本部長クラスまで)の
中で「よい影響力を発揮している」ヒトを選ぶ(グループ企業の場合には子会社も母集団に含む)
‐選んだヒトたちを20名程度(社員数5,000人以上として)に絞り込む
‐絞り込んだ集団の人事権を現職の経営陣(または経営陣からなる人材育成会議メンバー)が持つ
‐経営陣が絞り込んだ20名の様子を自分たちの目でモニターし、更なる成長環境を用意する
‐このプロセスを回すことで、平均年齢アラフィフのトップマネジメントチームを組成していく
これが王道です。いくつかの企業でこのプロセスの設計と運営のご支援をしています。
この中の「選ぶ」というプロセスで「マトリクスバトル」というツールを使っています。
「マトリクスバトルとは私の頭の中にあったものをIndigoblueのエンジニアがデジタル
ツールとして開発してくれたものです。
特定の2名を比較して、1人しか投資できないとしたらどちらを選ぶか、という“バトル”を
経営陣にしてもらうものです。この比較をしながら、何故、自分はこちらの人を推すのか、
その理由を語ってもらいます。理由によっては議論を呼びます。この人を推す経営陣、
推さない経営陣が出ます。しかし、それがいいのです。経営陣が後継者候補人財に何を
求めているのか、その理由はなぜか、これらが顕在化していきます。
人事評価の結果も参考情報としてはありです。ただ、人事評価の項目は「将来のリーダー候補の
選抜」だけを意識したものではありません。どちらかというと、今の役割の出来不出来を
問うものです。そのまま使うのは適切ではありません。
さらに評価表という決められた世界観の中では「本当の評価」ができません。実際に
経営を担っている人たちの研ぎ澄まされた主観を活用して、評価してもらった方がいいに
決まっています。
ただ、対象者のことを知らないとコメントすることができません。
まずはここが最初のハードルとなります。
会社の中で最も重要な資産は人財。この超重要資産について現職経営陣が知らない?
それでいいんですか?(いいわけがありません。)
半年の猶予の中で自ら対象者の情報を集めてもらいます。そのプロセスも大変有効です。
経営陣が後継者育成の当事者となります。(時に危機感も共有できます。)
やってみませんか。
おまけー1:4月23日(火)のおはよう日本の「おはbiz」で“カイシャインの掟”放映予定です。
テーマは「新入社員の心得」(仮)です。朝6時35分頃だと思います。
おまけー2:6月11日(火)にOT(体験型ケーススタディ)の新作トライアルを行います。
場所は幕張のクロスウエーブ、参加無料です。
新作OTを体験してみたいと思われる方のご応募をお待ちしています。(締め切りは4月26日とします。)
(応募者多数の場合には抽選とさせていただきます。)
https://indigoblue.co.jp/lp/ottrial1906/
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