Vol.518  どうして人事データベースを使わないのか

お盆休みはいかがでしたか?

Indigo Blueには「お盆休み」はありません。休みは自分で計画して休むもの。

年末年始や土日・祝日も各人が計画して休むシフト制にしたいくらいです。お盆のように

世の中が休んでいるときは、どこへ行っても激混みです。人が休まない時に休む。

それが一番です。

というものの、スケジュール上、クライアント様、関係者様の多くが休むお盆ウイークは

休みの計画が立てやすいので、“まことに遺憾ながら、”お盆休みをとりました。

休み中は、都内某所のホテルのプールと自宅のバルコニーで過ごしました。このホテルは

結構穴場。混んでいません。ホテルのプールでありがちなデッキチェア争奪戦もありません。

結構気に入っているので、よく行くのですが、このホテルは仕組みが前近代的。

私がリピーターであることにもちろん気づきません。設備や仕様も私がホテルで働いていた

時代のままです。(だから空いているのかもしれませんが。)

前近代的といえば、世の中の人事のデータベースもそうです。いまだに名前、年齢、入社年月日、

所属歴などの属性情報程度しか入力していないのではないでしょうか。入社時に適性検査、

管理職研修の際になんらかの診断をしている企業はたくさんあると思うのですが、それらを

データベース化して活用しているところはほとんどないのではないでしょうか。

こうした人材データを育成はもちろんのこと、配置や組織づくりに活かすことを本格的に

考え始めています。

今から24年ほど前。ホテルで働いていたときのことです。上司やお客様から無理難題を言われた

ときのスタッフの対応に2通りあることに気づきました。しかも最終的に“うまくいかない”人の

パターンです。

それがどのような難題であっても、“できます”と言う人、

逆に、実はたいした課題でないにも関わらず、“できません”と言う人。

前者は「対人ストレスに弱い」人です。目の前で無理難題をふっかけるヒトから逃れたいがばかりに

精査せずに“できます”と言ってしまい、後々大変なことになっていました。後者は「対課題ストレス

に弱い」ので、いろいろ言われるとその課題から逃れたいばかりに精査せずに“できません”と

言ってしまい、大いに不評を買っていました。

例えば、こうしたストレス耐性に着目して指示を出すことで各人のパフォーマンスは明らかに

変わってきます。もちろん、自分自身がその傾向を認識して克服するよう努めればなお良しです。

24年前のホテル時代の気づきから、こうした個人の特性を表す診断手法にいろいろ注目して

きましたが、昨年、IIOS社の「マネジメント診断:MP診断」に出会い、そのシンプルさ、信頼性の

高さ、(英語対応)等から現在最も注目しています。(IIOS社とは業務提携しました。)

MP診断ではリーダーの特性を4つに分けます。

仕事人 [ A ] (Accomplisher)

● 結果重視で行動的。

● ハードワークで仕事にドライブをかけ、短期的に問題解決を図る。

● 実用的・現実的で、臨機の才を持ち、タスクに当たる。

● 力の源泉は仕事に対する知識・経験でそれらをフルに活用する。

管理者 [ R ]( Regulator)

● システム志向で計画的に行動する。

● 生産性の向上・効率の改善には、安定が必要と考え、プロセスを重視する。

● 細部に渡ってデータを解析し、費用対効果などの手法を駆使する。

● 力の源泉はロジカルな考え方、ルールやポリシー、そして組織上の権限を多用する。

起業家 [ C ]( Creator)

● 将来思考で先見の明があり、かつリスクテイカーでもある。

● 「長期的な目で見て市場のニーズはこうあるべき」など戦略的な考え方をベースに方向性を定める。

● 創造性に富み、常に新しい機会を狙うが、導入や実行力にやや難点がある。

● 力の源泉は熱中と創造(クリエイティビティー)。

調整役 [U ]( Uniter)

● 人や組織に対して強い関心を持ち、「誰」がそのタスクにあたるべきかを常に考える。

● いろいろなスタイルの人で構成されるチームやプロジェクトの推進役に最適。

● 謙虚で敏感でチームがまとまる為には多少の妥協はいとわない。

● パワーの源泉は組織内部のネットワークと他の人を説得し、妥協を引き出す能力。

(詳しくはこちら) http://www.iioss.co.jp/pg164.html

実際にはこれらの4つの要素を併せ持っていることが多いので、Ac型とかRu型とかのタイプに

分類されます。

個々の診断結果とアドバイスが的確なことに驚かされましたが、それよりも私が着目しているのは

「組み合わせ」です。どういうメンバー構成にすることで複雑かつ困難な課題の達成がなされやすいか、

です。

OT:体験型ケーススタディでこの要素を勘案していろいろ実験していますが、非常に興味深い結果が

出始めています。

単純化して言いますと、

“同じ要素のメンバー構成にするとすぐに仲良くなるが、結果が伴わない”

“これらの要素をメンバー間で補い合うとチームとして強くなり、結果が出やすい”です。

Indigo Blue関係者全員の組み合わせからも大変興味深い結果と今後どのようなタイプを採用すべきかが

わかりました。そうなってしまったのは、私が採用の中心にいるからです。私に近いタイプが多く

なってしまいました。今後は敢えて異なる目線で選考していこうと思っています。

採用や研修で一回しか使わない診断に結構なお金を費やしていると思います。その一部を私にお預け

ください。この診断を通じて、その組織が「陥りやすい行動」と「その対策」についてレクチャー

できると思います。(興味ある方はこのメルマガの返信でご連絡ください。私からお返事します。)

おまけー1:ちなみに私の診断結果は「Cu型」。陥りやすいミスマネジメントは:

このマネージメントスタイルの方は「説得力のある新しいアイデアの創造とカリスマ性で他に

影響力を行使する」方ですが、一方リスクの分析が甘く、十分な導入準備なしに解決策を推し進める

傾向があります。あまりの変化の多さに人や組織がついて行けなくなることがあります。 (なるほど)

おまけー2:あなたに一番必要な人は、あなたのアイデアを実行する「仕事人」です。その実行力

無しにはアイデア倒れで終わる可能性が高く、あなたは「仕事人」は大切なパートナーとして尊重

します。 (さらになるほど。ということで「仕事人」を募集します。)

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