968号「若者の間で進む”マトリックス化現象”を止めたい」(メールマガジン「人事の目」)


考えさせられることがあります。

私の個人事務所の近くにイスラエル大使館があります。毎日のように抗議デモが行われているのですが、この様子が日本の報道機関からは全く報じられません。例えばこれ。先週の麹町駅出口付近の様子です。
https://twitter.com/RassdNewsN/status/1717973139559170488

各国で抗議活動が広がる、として他国の様子はNHKで報じられていたにもかかわらず、日本で起きていることが報道されません。

2023年の報道の自由度ランキングで日本は68位です。報道の自由度ランキングとは、国境なき記者団が世界各国の報道機関の独立性や透明性についてスコア化し、順位をつけたもの。2002年から毎年発表しています。ちなみに自由度1位はノルウエー、最下位(180位)は北朝鮮です。

ドラマなどで“上からの圧力で・・・”という展開から報道すべきことが報道されないというシーンがよくありますが、そういうことが本当にあると思わざるを得ません。ジャニーズ問題も同根だと思います。こういうことがあるから、マスメディアよりもSNSを信じるという人が増えているのだと思います。

これは危険です。SNSは壮大な噂話流通マシーンだと思います。真実ももちろんあるでしょうが、フェイク情報や針小棒大情報もあります。書き手の思い込みがネットを通じて拡散してしまうことあります。例えば10月31日のスクープとして、現代ビジネス発でヤフーニュースが拡散させた記事がとんでもなかったです。

「ガリバー」でも「ビッグモーター」に続き同様の不正…複数の大手損保会社が「保険金不正請求」を調査」という記事がありました。ガリバーを運営するIDOMのリリースを見ると「保険金を不正請求するための損傷の作出や偽装」ではなく、損保会社との間での確認不足による誤請求案件が3件というもので、「ビッグモーターに続き同様の不正」と書くようなものではありません。情報操作と言われても仕方がない記事だったと思います。

先週、10代で起業した女性の話を聞く機会がありました。今の若者たちとSNSとの関係を聞き、衝撃を受けました。SNSは活用するもの、いわばツール、これが私の認識です。今の若者たちの多くにとってはツールではなく、自分が生きている世界になっていると感じました。SNSの中が“自分が生きる舞台”であり、リアルの世界は“楽屋裏”という感じです。“舞台”でいかに羽振りのいい自分を見せるか、が関心事になっているとのこと。映画「マトリックス」の世界のようです。“Wake up!”と言いたくなりました。

“SNSは作られた世界だと言いますが、マスメディアから流れてくる情報だってそうじゃないですか。”(反論できません・・・)

若者たちがリアルの世界に自分の夢を見つけられないこと。これが“マトリックス”化の根源だと思います。ここをなんとかしないと完全におかしなことになりそうです。若者たちが夢を感じられる社会を創る。これは政府の仕事ではなく、すべての大人の仕事だと思います。

私はOTを通じて優秀な人達が総合的に全力を出す機会を提供したり、アラフォー以上の人たちがポータブルスキルの磨き直しを通じて、スイッチの入れ直しと新たな仲間づくりの場を提供したり、参加者の心が躍るような面白い企画を提供することを続けていきたいと思っています。それが大人の心に火を灯し、若者の心に火を灯す種火づくりになると信じて。


おまけ―1:パブリックドメイン映画(著作権切れの映画)のアテレコでチームビルディングという企画のトライアルをやってみました。想像していた以上に面白かったです。この“面白さ”のお裾分けです。経営幹部で5分程度のアニメのアテレコをやってみませんか? 幹部の仲間意識が高まるだけでなく、忘年会で盛り上がること間違いなし!(興味ある人はメルマガの返信でお知らせください。つなぎます。)

おまけー2:OT体験会、まだ若干空きがあります。ぜひ!(「IndigoBlue OT体験会」で検索を!)

おまけー3:「リーダーの気くばり」、多くの方にポチっていただきました。ありがとうございます!
(お手すきのときにAMAZON書評などお願いいたします。<(_ _)>)

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