1036号「Self-Discipline」(メールマガジン「人事の目」)

リーダー育成の要諦。それは成長機会をいかに用意するかです。どんな仕事・案件を経験してもらうか、誰と一緒に働いてもらうか。心を鍛える経験をいかにさせるか。リーダー育成はこのデザインに他なりません。

ところが、せっかくの成長機会を活かせる人と活かせない人がいます。その最も大きな違いは「Self-Discipline」の強さの差だと私は思います。

「Self-Discipline」の私の定義は“自分の価値観や信念に基づいて一貫した行動を取る力”です。“これをやろう”と自分で心に決めたことをやり通せるか。その意思の強さのことです。

とは言え、すべての“これをやろう”がやれていないとダメということではありません。“これをやろう”の決意の度合いによります。“ダイエットする”、“朝型になる”、”英語の勉強をする“等々、自分の周囲に“これをやろう”と考えるテーマはたくさんあると思います

問題はその“これ”をやろうとなぜ考えたのか、それに対する自分の想いの強さです。強いものであれば“やり抜く”べきです。これをコントロールするのが「Self-Discipline」の強さだと思うのです。

私は5年ほど前から、朝の時間の使い方について「Self-Discipline」を課しています。

‐4時半から5時の間に起床する
‐15分から30分は家事をする
‐1時間半は集中作業をする
‐40分の身体トレーニング(ジョギング or ウォーキング、体操、筋トレ、ストレッチ)をする

だいぶルーティン化してきましたが、それでも“今日はいいんじゃない”という誘惑に負けそうになることはあります。そんなときは「Self-Discipline」と心の中で唱えて、負けないようにしています。それが何?ということなのですが、「Self-Discipline」が弱ってしまうと自分の軸も弱くなってしまうような気がしています。

自分の軸がないと発言内容がブレますし、何よりも判断、意思決定ができなくなってしまいます。自分はこうでありたいという自分との約束、自分に課したことを守る。その内容を第三者に言う必要はありません。もっとも言うことでプレッシャーを自分にかけるという意味合いもありますが。

現職のリーダーの方には自分にとっての「Self-Discipline」は何かを考えてみることをお薦めします。

「仲間の悪口・陰口を言わない」
「ネガティブな感情をぶつけない」
「参加する会議は自由闊達に意見交換できるようにする」
「違和感あるときには必ず発言する」
「決める前に自分の考えと真逆の考えを敢えて出してみる」
「直感を信じる」

私が素晴らしいと思ったリーダーたちが、おそらく「Self-Discipline」としているであろうことを挙げてみました。これらは私も真似をさせていただています。(まだまだですが)

冒頭に書きましたが、リーダー育成の要諦は「経験」です。選抜研修で意識すべきは「心を鍛える」機会の提供だと思います。OTは「心を鍛える」機会そのものです。今後はこれに加えて、今日のテーマである「Self-Discipline」について考えてもらう機会を組み込んでいこうと思っています。

おまけー1:巷に花粉症に悩まされている人が増えてきました。私は17歳で発症した「花粉症歴」的には大ベテランなのですが、今年はまだです。(歳をとったので花粉に反応しなくなった説あり。)

おまけー2:来週、なんと63歳になります。諸先輩方を見るにまだまだですが。

おまけー3:ふと思い立って「巨人の星」全巻大人買いしました。あれは自分にとっての漫画の原点かもしれません。




記事はメルマガ「人事の目」で配信されています。

メルマガ登録

関連記事

TOP
TOP