840号「人事ならではの仕事」(メールマガジン「人事の目」より)

“我慢のGW”、いかがお過ごしでしたか? 私はOT(体験型ケーススタディ)の新作の制作に勤しんでおりました。新作のテーマは“サイバー・インシデント”。サイバー攻撃に経営としてどのように対処すべきか、その疑似体験をしていただく内容です。連休明けから役者の稽古を始め、5月下旬からプログラムとしてのご提供を開始します。

さて、今日のテーマは「人事の仕事」です。

“勤怠管理して給与を支払う”、“採用する”、“退職手続きをする”、“人事考課の運営をする”、“労災対応する”・・・などなど。これらの業務がかつての人事のメインの仕事でした。今やテクノロジーの進展により、こうした仕事の業務負担は相当程度軽くなっているはずです。今や、人事ならではの仕事ができる状況が整ってきました。

“人事ならではの仕事”。私は次の5つに集約されるのではないかと考えています。

1.働く人たちのモチベーションが上がるための企画とその実践
2.リーダーシップ・パイプライン(リーダーが次々に輩出される状況のこと)の醸成
3.異なるDNAを有する組織との融合促進(M&A対応)
4.新規事業立ち上げのためのチーム・スタッフィングと環境整備
5.ROHC(人に投下するコストに対するリターン)の最適化

この中でも最たるものは「モチベーションが上がるための企画とその実践」だと思います。個々の社員、および組織のモチベーションの状態をウオッチし、低迷している場合の対処策や恒常的に高い状態を維持するための手段を講ずる、これこそプロフェッショナルとしての人事の仕事です。

“定期的に社員の意識調査を実施し、その結果を組織の長にフィードバックしています。”

これでプロとしての仕事を果たしていると思ってもらっては困ります。そもそも、年1回とか2回のサーベイでわかることは「トレンド」です。「トレンド」を知ることも役に立ちますが、社員の気持ちは日々変わります。こうしたものは常にウオッチしてこそ意味があります。

2013年に社外取締役を務めていたSierの会社で社員の気分指数を把握するツールを考案し開発してもらいました。社員たちは毎日の気分を入力します。精神状態が“いまいち”であったり、“落ちていたり”、入力がない状態続くと、各人のアバターが画面上でゾンビ化していきます。このため「ゾンビレスキュー」というネーミングにしました。今でいう「パルスサーベイ(簡易的な調査を繰り返し行うもの)」の走りだと思います。

フィードバックだけで終わりにしてはいけません。現場の長に“こんな状態です。なんとかしてください。”とやるのはプロとしては失格です。“レントゲンを撮ったら、肺に影があります。なんとかしてください。”これで終わりにする医者はいませんよね。“なんとかする”ところで知恵を出す、企画してこそ人事のプロです。

ただし、人事が人事のプロとして力を発揮するために絶対的に必要な条件があります。それは「トップ」の動き方・見え方です。トップがモチベーション・マネジメントに意識を高くもっていることを明言しているかどうか、人事の企画をスポンサーしているかどうか、自分の言動が社員の感情に影響を与えることを意識しているかどうか。何をやるにしても、ヒトが絡みます。トップの人事マネジメントへの見識が高ければ高いほど、その会社の人事マネジメントのレベルが上がり、プロの人事を育てます。

さきほどの5つはすべてトップの人事マネジメントのアジェンダです。つまり、トップのエージェント、それこそ人事ならではの仕事です。


おまけー1:気功で鍛えているから角材で腿を打たれても大丈夫だ!さあ、やれ!と言われて、気迫にびびった芸人が腿ではなく足の甲を叩いてしまい鉄人が悶絶。この映像を見て笑わない人はいないと思います。

おまけー2:「ドラゴン桜2」なかなかおもしろいですね。2005年版の第一話も見てみましたが、阿部寛さんがほぼ変わっていないことに驚きます。

おまけー3:PHAZEリカレント第二期(7月から9月)の募集を開始しました。ポータブルスキルを鍛え直したいアラフィフの方のご参加をお待ちしています。

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