起業するシニア世代‐やりたいことのプロになる‐(「人事の目」855号)

起業するシニア世代

シニア 起業第二回東京シニアビジネスグランプリのキックオフイベントで基調講演します。テーマは「起業して楽しめる人、苦しくなる人」です。8月29日(日)の14時40分から。オンラインです。

このイベントは東京都および公益財団法人東京都中小企業振興公社が主催。都内で創業する50代以降の方を対象にビジネスコンテストを行い、ファイナリスト(10名)には100万円を交付しようというものです。(詳細はこちら)

https://www.tokyo-kosha.or.jp/station/grandprix/kickoff/index.html

多くのサラリーマンは、自分の人生の中心に会社を置いている「会社人」です。「会社人」は定年退職した後に“元気でやることがない”晩年を送りがちです。それは辛いと思います。起業して“元気で働くを楽しむ”。新しい人生が展開するきっかけになると思います。

起業の型とプロフェッショナル

起業にもいくつかのパターンがあるだろうと思っています。



 

 

 

現在会社でやっている事業を引き継ぐ形でいくもの、新しい事業を立ち上げるもの、
成長拡大を指向するもの、安定稼働を指向するもの。

どのパターンもありだと思いますが、シニアの起業となると「安定稼働型」が多いだろうと思います。成長拡大型は自分の時間、資金を投入して、そのリターンを得ようというもの。いわばハイリスク・ハイリターン型の投資です。人を雇い、組織化していきます。若い世代の起業はこっちですね。

シニアの起業においても仲間と一緒にやるのはOKです。従業員を雇うのは後にした方がいいと思います。会社に勤めたいという方々の意識と起業するみなさんの意識は全く異なります。会社に勤めたいと思っている人は、そこに仕事があり、指示があること。毎月決まった日に決まった給料を支払ってもらうことが当たり前だと思っています。起業するということは「仕事を創ること」であり、「自分で考えて進めること」です。また、給料は「自分で稼ぐもの」です。人を雇うとこの意識の違いにストレスが溜まります。

せっかく起業するのですから、楽しみながらやれるに越したことはありません。その分かれ目は自分がやれること、やりたいことのプロになれるかどうかです。

仕事は誰かの困りごとを解決するものです。自分は誰の何を解決できるのか、ここは明確ですか?これが明確でないと誰も買ってくれません。そうなると趣味の世界になります。(資金が枯渇します。)ちなみに、困りごとには顕在化しているものとそうでないものがあります。

次に、解決することに喜びを感じるかどうかです。誰かの困りごとを解決したい(または解決の一助となりたい)が仕事の原動力になるかどうか。それがなく売上を上げたいから、が前面に来ると苦しくなります。収入を得るため・・・、これだけの収入がないとやっていけない・・・となり、営業ノルマを自分に課すようになります。(これは辛い。)起業のための初期投資が大きくなるとこうなりがちです。

会社組織の中にいると、誰かが助けてくれたり、代行してくれるのが当たり前でした。特にシニア層だと部下やアシスタントが手厚くサポートしてくれていたかもしれません。起業するということは自立することです。わからないことは自分で調べる、学ぶ。これが大前提となります。基本的なポータブルスキルはマスターしておく必要があります。PHAZEリカレントのような場で学び直ししておくことをお薦めします。

自分がやれること、やりたいことのプロになる。人生の折り返し後は自分の足で立ち、働くを楽しむ。そういう起業ができるといいですね。私は良い選択肢だと思います。

おまけ

おまけー1:PHAZEリカレント3期の説明会のご案内です。自分の人生は自分で構築する。そのために、少なくともポータブルスキルを磨いておいた方がいいと思います。

https://phaze.jp/recurrent/isession/

おまけー2:自宅近くの蕎麦屋は大人気。行列ができます。ただし、ここのメニューには値段が書いてありません。

“お会計お願いします。”とわたし。
“はーい。1万4千円です。”と店主。
初心者らしいグループの空気が揺れました。(ざわざわ)

ちなみにこのお店、せいろは普通の値段です。「しめ鯖」「焼きしいたけ」「万願寺唐辛子」「子持ち昆布」「あさりの酒蒸し」など私が好きな一品をたくさん頼むと“万”になります。(都内の蕎麦屋としては普通です。)

執筆

Indigo Blue 代表取締役会長
柴田 励司(Reiji Shibata)
上智大学卒業後、京王プラザホテル入社。在籍中に、在オランダ大使館出向。その後、組織・人材コンサルティングを専門とするマーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング(現マーサージャパン)に入社。2000年には、38歳で日本法人代表取締役社長に就任する。以降、キャドセンター代表取締役社長、デジタルスケープ(現イマジカデジタルスケープ)取締役会長、デジタルハリウッド代表取締役社長、カルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役COOなどを歴任。2010年7月より株式会社Indigo Blueを本格稼働。

 

 

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