867号「転職して活躍できる人、できない人」(メールマガジン「人事の目」より)

どの組織にいっても活躍できる人と、異動、転職すると活躍できなくなってしまう人には決定的な差があります。自分の実力を発揮させてくれる仲間づくり、環境設定ができるかどうか、この差です。

活躍は次の3つの掛け合わせで決まると私は考えます。

・活躍できる実力があること
・実力を発揮させてくれる仲間がいること
・実力を発揮させる環境が整っていること

自分の実力を過大評価し、自ら仲間づくりや環境設定をしない人は転職すると失敗します。高学歴、著名企業、コンサル会社での履歴を掲げている人にありがちです。仲間づくり、環境設定をしなかったことが敗因であることを自覚せず、失敗を他責にして転職を重ねることになります。人事や担当役員も要注意です。その人を採用したいがゆえに、オーバートークしていませんか。当人に特別扱いされているという誤解を与えてしまうと失敗確率がさらに高くなります。

もし、いま鳴り物入りで採用したが活躍できていない人がいて、かつその人が上記の失敗パターンの場合にはそのことを採用責任者からしっかり伝えましょう。その上で当人の動き方が変わらない場合には、その人に辞めてもらいましょう。採用責任者が果たすべき責任です。

さて、知らないチーム、初めての環境でどれだけ実力を発揮できるか。そのための仲間づくりや環境設定を自ら行うことができるか。この点を確認しないで高額のキャリア採用をするのは博打です。その人を良く知る人からのレファレンスをとりましょう。重要な参考情報となります。(それを提供する会社も出てきていますね。)

ただ、それだけでは足りないと思います。

私もよくレファレンスを依頼されますが、どうしても多少のお化粧が入ります。それが世の常だと思います。その人が実際に組織のダイナミズムを高めることができるか、またはその逆で自滅する傾向にあるのか、ここを自分の目で確認できた方がいいに決まっています。ただ、その術が世の中にないですよね。そこで、高額のキャンディデイトたちに「OT」を受検いただき、アセスメントできる機会を設けることにします。1回の参加者を5名として、一人55万円(税込み)でできます。年収1,000万円以上のキャンディデイトであれば、人材紹介会社やヘッドハンターに支払う報酬と比較すると安いものです。

キャンディデイトにとってもアセスメン結果をフィードバックしてもらうことで自省し、場合によっては軌道修正する良い機会になるはずです。


「実力を発揮させてくれる仲間づくり」は、周囲がこの人と一緒に働きたいと思うかどうか、ここに尽きます。それはその人が周囲の人たちに耳を傾け、その感情をしっかり理解できるかどうか。自分の成果だけを追い求めるような言動をする人は絶対に受け入れてもらえません。

「環境設定」は意思決定プロセスや社内コミュニケーションのあり方、ツール、周囲のスキルなどのことです。周囲の人間が使えないと文句を言うのではなく、使えるように育成する(鍛える)というマインドをもってもらいたいものです。意思決定や社内コミュニケーションについても課題があると感じたなら、改善提案をする。使った方がよいツールがあるのなら、それを紹介する。これらに積極的に取り組んで欲しいものです。

最後に「活躍できる実力」。これはポータブルスキルと心の持ちように尽きます。アラフィフ以上の学び直し「PHAZEリカレント」のテーマにしているのはこのためです。

PHAZEリカレント4期(1月12日開講)の説明会を12月に3回やります。関心のある方はぜひお越しください。私が解説します。
https://phaze.jp/recurrent/isession/

おまけー1:ワクチン接種2回目完了。“副反応による発熱を抑えるには上海蟹だ”と思い、接種直後に食す。このことをFacebookにあげたところ、各方面から絶賛いただきましたが、ワクチン接種についての情報は・・・という警告も表示。(ありゃま)

おまけー2:東京ドームのワクチンで「うちわ」をもらう。なぜ、今の時期に「うちわ」なのか。

おまけー3:2回目の接種は「抗体値」を確認してから実施。抗体の値は人によって異なるらしいので、ワクチン接種有無のパスポートよりも、抗体値の最新情報こそ重要だと思います。

 

 

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