885号「”会社人”から”社会人”へ」(メールマガジン「人事の目」より)

3月23日、PHAZEリカレントの4期生が修了式を迎えます。1月12日に開講し、週4回朝7時から8時の朝活でした。今回も参加者全員が80%以上の出席率。素晴らしいです。

PHAZEリカレントを企画したのがちょうど1年前になります。

人口動態上若者が減り、健康寿命がどんどん伸びているにもかかわらず、会社や団体には「役職定年」や「定年退職」が制度として残っており、このままだと元気でやることがない高齢者(しかも金もない)が社会に溢れてしまいます。

数年前に自民党の勉強会で「雇用保険を原資に国策で中高年の学び直し施策を展開すべし」と訴えたのですが、“その通りですね!”で終わり。その後、コロナ対策で雇用保険の財源も枯渇してしまいました。国策として学び直し教育をすべし、という主張は変わりませんが、今やそんな状況ではありません。自分でできることをやろうと思いました。

それが「アラフィフ以上の学び直し ~ PHAZEリカレント」です。

会社員をやっていますと、その会社の仕事を遂行するスキルは身に着きます。そのための経験も積めます。ただし、外に出たときに自信をもって仕事ができるか、というと少々心もとない(心配だ)という中高年は多いと思います。そうなると、会社が設定したルールに基づき、50代後半くらいから徐々にスローダウンし、フェードアウトするような仕事の仕方になってしまいます。このパターンで定年退職すると「元気でやることがない(しかも金もない)」残り50年に突入です。

アラフィフはいわば人生の折り返し。特定の会社のために働く「会社人」からどこででも楽しく自分の意思で仕事をする「社会人」に変身できた方がいいに決まっています。そのためのプログラムを企画しました。

何と言っても、ポータブルスキルの磨き直しが必要です。ポータブルスキルとはどこで何の仕事をするとしても必要なスキル。いわばスキルのOSです。このOSをアップデートすることを目的に以下のメニューにしました。

・情報収集、整理の仕方を学ぶ
・デジタルツールの使い方を学ぶ
・わかりやすい文章の書き方を学ぶ
・ホスピタリティ(相手の期待を予見する)を学ぶ
・自分の生産性を高める仕方を学ぶ
・表情で聞く、表情で語るやり方を学ぶ
・周囲を明るくするトークを学ぶ

これに、「心のもちよう」のリセットのために、自分の心のあり様を見つめる講義、自分をアイスブレークする体験を加えています。さらに何かにチャレンジしてきた人、現在進行形でチャレンジしている人の話を聞かせてもらう「講話シャワー」を9回。私が選書した本から、各人2冊熟読し、その本の内容についての授業をする「文献知の共有」。参加者自身が自分の人生について語る「経験を言葉に」があります。

基本的にスキル講座なのでインプットしたものをアウトプットする反復練習は毎回やります。

企画にあたり、オンラインで開催すること(世界中どこからでも参加できる)、個人でも参加できる金額設定すること(10万円+消費税、一コマあたり2,500円程度)にしました。この金額設定にするために、私や社団の関係者はボランティア参加、志に共鳴いただいた講師の方々にも通常価格の1/10程度の御礼金で講座を担当いただいています。ありがたいことです。

嬉しい誤算もありました。受講終了後、多くの参加者たちが自発的にコミュニティを形成し、つながっています。月1回のリカレントプラスなる勉強会も継続しています。PHAZEリカレントの運営にもボランティアで関わってくれています。これは想定していませんでした。

第5期が4月13日開講予定です。まだ残席あります。最後の説明会を3月30日の朝7時から開催します。会社人から社会人に変身したい方をお待ちしています。
https://phaze.jp/recurrent/isession/

おまけ:某社受付にてコロナ対策用とおぼしき用紙に記入。そこに「鼻水、咳が出る方はお申し出ください」とありました。

“あの、鼻水とありますが、”と私。
“はい”、とマスクをした受付嬢。
“花粉症による鼻水はどうなりますか?”
“あ、わたしもそうなんで、それはいいです”と受付嬢。
“じゃ、鼻水が出ていないということで”(鼻をかむ私)
“はい”(鼻をすする受付嬢) (シュールだ。)

 

 

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