888号「スラッシュワーカーの時代その1」(メールマガジン「人事の目」より)

人事の目888号を記念してYoutubeを始めることにしました!

【Indigo Blue 柴田励司の人を伸ばす組織を伸ばす】
https://www.youtube.com/watch?v=wRdTR8kF1Os

こちらはIndigo Blueの仲間たちが企画運営してくれているので、私は喋るだけ。そんなに負担ではありません。週1アップのペースで楽しく続けようと思っています。是非、ご覧ください。(おまけもつけました。)

とは言っても、またひとつ案件が増えたわけです。なんだかどんどん案件が増えていく印象です。どの案件が「主」ということはありません。全て全力です。こういう働き方をしているヒトを「Slash worker(スラッシュワーカー)」といいます。

みなさんの会社にもスラッシュワーカー的な動きをしているヒトがいると思います。所属部署はあるのですが、社内横断プロジェクトにおいて主要な役割を果たしている、そんな優秀な若者のことです。これまでこういうヒトは「例外的少数」でした。これからは「普通で主流」になっていくと思います。

今後、定型的なルーティンワークは専門業者へのアウトソース、またはAIやロボティクスが担うようになるでしょう。仕事はすべてプロジェクト(明確な目的と期間が設定されている)になります。そうなると、ホワイトカラーはスラッシュワーカーかエキスパートのどちらかでないと(厳しい言い方ですが)存在価値がなくなります。

一つの領域の中で仕事をする人はエキスパート、またはそれを目指す人。それ以外の人はスラッシュワーカー、またはそれを目指す人になります。人数バランスとしてはスラッシュワーカーが主体となります。

ゼネラリストとスペシャリストと言われていたものとは違います。それは「社内」に閉じていました。スラッシュワーカーとエキスパートは閉じていません。どこにいっても価値を創出できる存在です。実力を高めるには一つの組織に留まるよりも、複数の組織で多様な経験をする方がいいに決まっています。自分を高める学びの質・量が違いますから。そうなると、どこで働くかは働く側の選択となります。自分の時間を費やすのにふさわしい(費やしたいと思う)組織の仕事をすることになります。

責任ある立場になればなるほど、自然と特定の組織への時間の投入が主体となるでしょう。今の言葉でいう「管理職」がそれにあたります。今と違うのは。その配下にいるチームメンバーが複数の組織で活動するスラッシュワーカーとエキスパートになる、ということです。

その時代に備えて、経営者が意識的にやっておくべきことを3つ挙げます。

• スラッシュワーカーの育成とその処遇づくり
• マネージャー像の見直し
• 自社に価値あるスラッシュワーカーとエキスパートが集う理由づくり

世の中がそうなってから手掛けるのでは遅いと思います。優秀なスラッシュワーカー、エキスパートは全て出払ってしまいます。ヒトの問題は時間がかかります。いかに先取りして進めておくか。重要課題です。

来週以降、これらについて解説します。


おまけー1:すごい営業の仕方を聞きました。某社の社長がトイレに入ったときに、隣に立ち、“その間”に営業交渉をする。なかなかやれないなー。(やられたら困るなー)

おまけー2:ルンバが言うことを聞いてくれないです。“ルンバ、そこいくな!”(ギ―、バリバリ。)
家電も会話して欲しい。

おまけー3:素晴らしい桜吹雪だなあと見ていたら、その中を歩く「たこ八郎にそっくりのおじさん」。
キャスティングが違う!

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