1月5日の日経本紙に「ジョブ型雇用、試行錯誤 人材・賃金でミスマッチ」という記事がありました。22年5月に日経が実施した調査によると、有効回答数813社のうちジョブ型雇用を導入済みの企業は10.9%、66.1%が導入予定はない、という回答だったそうです。導入済の大企業においても、課題があるという内容でした。
当たり前です。欧米流のジョブ型が日本にはまるわけがありません。
欧米では大学が「出口管理」です。大学を卒業する際に何ができるのかを認定しています。認定基準に満たない場合には、当然ながら卒業できません。卒業=品質認定なのです。スキルや知識レベルが労働市場において共通言語にできているのはこのためです。ジョブ型雇用が自然な流れです。日本は違います。「入口管理」です。入試で選別しますが、卒業が品質認定にはなっていません。(これはこれで問題だと以前から思っています。)このため採用してから、その会社で仕事をするために必要なスキル(特定スキル)を鍛えるという流れになっています。基本的な社会(教育)構造が異なります。
ジョブ型の必要性が叫ばれているのは、こういうことです。
① やっていること/できることが報酬に見合わない社員がいる(特に中高年)
② 自分を高めることをしない社員が目立つ
③ 事業を転換・進化・成長させられる専門性の高い社員が必要
このうち③については緊急度が高いこともあり、各社とも高度専門人財として特別枠でキャリア採用して対処しているわけです。①と②については報酬をジョブ型にしたとしても、いきなり報酬を下げるわけにもいかず、またスキルを高めよと言われても、社員も人事も何をどう?という感じで具体的には進みにくいです。
先月、Nikkei smart timesのコラムで書きました。65歳以上の人口が30%に迫っている超・超高齢化時代なのですから、この状況下にふさわしい人事制度に改訂して、①、②、③を解決した方がいいと思います。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC052DL0V01C22A2000000/
社員全員が自分の専門性を自覚し、そのレベルを毎年評定し、それにより報酬が決まるやり方にするのです。昇格という概念はなくします。また、マネジメントを切り離します。マネジメントはあくまでも役割で期間限定。マネジメントを目指すのではなく、自分の専門性を高め続けていくことを目標にしてもらいます。専門線の鮮度が落ちていなければ生涯現役です。もちろん定年制は廃止です。
人事制度の基本的な考え方を変えずにジョブ型を導入しようとしても「竹に接ぎ木」、うまくいくわけがありません。ちなみに、この新しい人事制度について、2月末にZoomで解説する機会を設けたいと思っています。詳細固まり次第、お知らせします。興味のある方のご参加をお待ちしています。
リスキリングとしてDX関連の知識やスキルを習得させる動きが目立っています。この動きを否定しませんが、今の日本に必要なことは特定のスキルの習得ではなく、「学び続ける力」の習得だと思います。社会人になって特定スキルで長く飯を食ってしまうと“学ぶ楽しさ”を忘れています。アラフォー以上の方を対象にポータブルスキルの学び直しの機会をPHAZEリカレントで提供しているのは、この問題意識からです。
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おまけー1:年始に自宅に届けてくれたUber配達員は間違いなく鉄道関係者の副業だと思います。
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おまけー2:名古屋駅のスタバで「うわー、すごいの出ました!これ700人に一人しか出ないんですよ!」というアンケートをもらいました。そう言われると答えないといけない感じになりました。(はまった?)
おまけー3:なじみの酵素風呂でベテランさんから「じゃ、沈めますよ。」と低音で言われて怖かったです。
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