951号「けしからん!と思ったらCheck your ego」(メールマガジン「人事の目」)

人は「こうあってほしい・こうあるべき」という期待が裏切られたときに「けしからん!」と思うものです。感情的に反応してもいいことがありません。深呼吸して(6秒待って)冷静に自己分析してみましょう。

「けしからん!」と思うのは、

・私人として、“そもそも「期待」していること”が裏切られたからなのか?
・個人的に「期待」していたことが裏切られたからなのか?
・組織の中の役職や役割から考える「期待」が裏切られたからなのか?

これらのうちの1つの「裏切り」であれば、まあやり過ごせるものです。2つあると結構腹が立ちます。(一晩寝れば直りますが。)問題はトリプルクラウン、3つすべての期待が裏切られたと感じたときです。どうにもやり過ごせないレベルの“けしからん!”になります。そうなると、その相手に対して長期的に攻撃的になりがちです。ひとたび攻撃的になると、その“こぶしのおろしどころ”に困ります。

今週、トリプルクラウン級に近い“けしからん!”が2つありました。そのうちのわかりやすいものがこれです。

お世話になっている知人がご家族で某リゾートホテルに滞在していることを知りました。私が良く知っているホテルです。社長にも総支配人にもお会いしたことがあります。社長とは会食をしたこともあります。社長から頼まれて、そのホテルの社員向けに講義をしたこともあります。

せっかくの機会なので社長に直接連絡して「フルーツバスケット」を入れてもらうことをお願いしました。また、その費用については個人事務所に請求書を送ってもらうようお願いしました。

ところが期待を裏切ることが起きました。まず、フルーツバスケット。なんと冷蔵庫にいれてあっただけでした。当然、私からのギフトであることは伝わりません。追ってどのようなフルーツバスケットであったかを写真で確認しましたが、フルーツプレートでした。バスケットと言えるだけの量ではありませんでした。ご家族4名と聞いていたので“バスケット”で、とお願いしたのですが。

更に驚いたのは請求書が個人事務所ではなく、インディゴブルーに送られてきたことです。しかも、インディゴブルーの問い合わせ先(info)に送られてきました。私はその会社の幹部20名程度と名刺交換をしています。メールアドレスは調べればわかるはずです。それがこの始末。

あまりの対応の酷さに、さすがに社長に連絡しました。社長からすぐにお詫びの言葉と副総支配人から滞在中の知人にご挨拶と説明をさせていただく、との返信がありました。ここでも期待が裏切られました。違います。滞在中の知人は何ら不満に思っておりません。不満に思っているのは私です。この対応も“とんちんかん”です。これでトリプルクラウンです。

ただし、冷静に考えてみると、“けしからん!”と感じたのは私のエゴでした。

フルーツバスケットをめぐる対応を裏切りと感じたのは、そもそも私の期待値が高いことが原因です。“高級リゾートならば、それなりのホスピタリティを提供すべきだ”と思っていることに問題があります。ウエルカムフルーツであればメッセージをつけること、ギフトがあれば到着時に一言添えるくらいのことをするのは当たり前だと思っています。それが叶わなかったことに対する不満なのです。しかし、これは各社の方針があるでしょう。

指定したところでないところに請求書を送ってきたのも、社長以下主要幹部が不在で連絡が取れず、スピードを優先した結果かもしれません。柴田励司事務所とインディゴブルーの違いもわからなくて当然でしょう。

かの社長については、会食を通じて意気投合したと思っていたので、私からのリクエストであれば大事に取り扱ってくれるだろうという期待が叶わなかったという不満です。これも勝手な期待です。彼としては極めて普通に担当者に指示をしたのだろうと思います。

瞬間湯沸かし器気質が残っていたために、やや攻撃的な気持ちになった自分に反省です。みなさんもトリプルクラウン的状況になったときにはこのフレームを思い出してみてください。 Check your ego.














おまけ:来週の「人事の目」は夏休みです。

 

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