995号「“Don’t think, feel!(考えるな、感じろ)“」(メールマガジン「人事の目」)

“Don’t think, feel!(考えるな、感じろ)“

映画「燃えよドラゴン」の中のブルース・リーの台詞です。「STAR WARS エピソード4 新たなる希望」でヨーダも同じことを言っています。いずれも何かをマスターしたい弟子に対する教えとして彼らが語ったものです。(ブルース・リーもヨーダも知らない方はぜひ検索してみてください。)

この「考えるな、感じろ」はビジネス上の奧儀でもあります。仕事をするときにいちいち“どうしようか?”と考えていると時間がかかります。また、考えれば考えるほど堂々巡りになって動けなくなってきます。さらには、うまくかどうか、失敗したらどうしよう・・・、といった想いが胸中をかすめ、緊張してふだんの動きができなくなってしまいます。

意思決定においても同じです。特にやったことがないこと、やってみないとわからないことについて、議論を重ね過ぎてはいけません。不安から“上手くいかない理由”ばかり挙がってきます。結果として、そこまでネガティブ要因があるのならチャレンジできないという判断になりがちです。考え過ぎずに感じたこと(思いついたこと)で対応するのが良いと思うのです。

ただし、ここで重要なことがあります。この奧儀を使いこなせるのには理由があります。仕事に向かう力を覚醒させているからです。“感じたこと”でやってうまくやれるのは、自分の仕事に向かう力を鍛えた過去があるからです。それなしには「感じる」ことができません。

アニメ「ブルーロック」の中に名言があります。“覚醒とは思考と経験の蓄積の上に起こる”。

その通りだと思います。何かについて考えに考え抜いた経験、チャレンジした経験、失敗した経験、これらが経験資産として自分の中にあるからこそ、感じる(思いつく)ことができるのです。修業が必要なのです。

どんな仕事であっても顧客がいます。ただし、分業を進めて、経験が浅い人に仕事の一部のみを担当させていると顧客不在の「作業」になりがちです。「作業」の繰り返しで手技は鍛えられるかもしれませんが、修業にはなりません。また、チャレンジする機会を与えなかったり、失敗させることがなかったりすると、順風満帆の仕事人生になり、安定しますが修行にはなりません。

修業を積んでいないと“感じる”ことができないので、常に考えていないと動けなくなります。“考えるな”の前に“考えぬけ”“チャレンジしろ”“失敗から学べ”があります。

少なくとも社会人になって10年くらいは修業のつもりで過ごした方が良いと思います。5月24日に新社会人向けのオンラインセミナー「入社1年目の流儀」を開催しますが、その中でもこのことは語りたいと思っています。
(みなさんの部署の新人にぜひ参加をお薦めください。)
https://indigoblue.co.jp/new-employees/?ml=y

修業には終わりがありません。トップになった人であっても、その忙しさを理由に「学び」を止めていると適切に感ずることができなくなります。経験資産は陳腐化します。自分を高め続けることが自社を守り、成長っせることになります。さらに自身の心のもちようが悪さをして、感じる力を劣化させることがあります。

トップのみなさん、トップとしての力量を高めるために自己への投資をしてください。
(「心・技・塾」 詳細です)
https://indigoblue.co.jp/shingijyuku/?ml=y

おまけー1:「ブルーロック」 ネットフリックスで見れますよー。人財開発面からお薦めです。

おまけー2:オンラインのときに若く見えた人がリアルで会うと相応の年齢に見えたり、リアルで会うと老けてるのにオンラインだと若く見える人がいますね。後者は“美粧”系のエフェクトがあると思うのですが、“老け”エフェクトもあるのでしょうか・・・



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