Vol.755「反対しないが賛成もしない」(メールマガジン「人事の目」より)

“反対はしないが、積極的に賛成もしない。”

新しい試みを提案したとき、何かを大きく変えようと提案したとき、経営会議の空気が
こうなりがちです。提案者の意気込みは理解するが、自分はその当事者ではないという
態度。大企業で多く見られる風景です。明らかに失敗したときに備えた保険的行動です。

新しいことなのでやってみなければわかりません。それにも関わらず、事業計画の精度を
求めたり、その枝葉の施策にケチをつけたり・・・。こうした低次元の反応をする人もいます
。新しいことが展開したときの怖れ(自分の立場が危うくなるかもしれない)からの保身
以外の何者でもありません。

意思決定者たちがこんな様相ではうまくいくわけがありません。会社のアセットやリソースを
活用できればうまくいったものが、それどころではなくなります。周囲はお手並み拝見。
提案者が孤軍奮闘となります。日常的に社内の冷たい視線にさらされるので、
やりにくいったらありゃしません。新しいことの立ち上げの苦労よりも社内の戦いで消耗します。

会社の未来を考え、必死に新しいことに取り組んでいる社員を後ろから撃つようなことを
してはいけません。

現職のリーダーには現状の最適化だけでなく、未来を創る責任があります。“未来を創る”
とは未来の主役たちに機会を用意すること、そのチャレンジが成功するように支援することです。

未来の主役たちなので未熟な点は多々あるはずです。上から目線でそこを叩く人がいます。
何してんだといつも思います。やろうとしていることが正しいのであれば、それを叩くのでは
なく助言して成功確率を上げる、ではないでしょうか。

中には未来においても自分が主役であろうとして、自分が理解できる範囲に限定して
未来づくりをしようとする人もいます。これも保身目的の行動です。

未来を創ろうとすると、それが今やっていることの否定になったり、既存事業とのカニバリが
明らかになったりするものです。ここを避けて軟着陸させようとしてはいけません。
制約がない他社に絶対に勝てません。

今やっている事業のオペレーションの精度を高める。これは今の課題です。同時に、
今やっている事業の「顧客価値」を凌駕するものを考え、実行していく。これが未来創りと
なります。私が次世代リーダー候補たちを対象とした議論のディレクションや
ファシリテーションを行う際に強調していることです。

なによりも大事なのは、今やっている事業の「顧客価値」を凌駕するものを立ち上げながら、
今やっていることの精度をあげる。この2つを同時にやること。それを行える組織体制にすること。
つまり、基本的なパラダイムが異なる2つの世界観を同時に許容できるリーダーシップが
必要条件になります。(これなしには新しい事業は立ち上がりません。)


おまけー1:出雲でほら貝を吹く山伏に遭遇しました。周囲の人の反応はいたって冷静。
出雲では普通の光景なのでしょう。

おまけー2:JALのJクラス。私の両サイドの男女の様子が微妙。
「あの、お席、変わりましょうか?」と私。
「はい」「大丈夫です。」
異なる意見が同時に左右から。どうする私。

おまけー3:8月28日のOrganization theater(体験型ケーススタディ)の説明会が近づいてきました。

次世代経営者候補の育成、見極めに最適なプログラムです。今年はこの1回だけの開催です。
人事責任者、人材育成責任者の方々のご参加をお待ちしています。

https://indigoblue.co.jp/lp/showcase/

 

 

 

※本記事はメルマガ「人事の目」で配信されています。
メルマガ登録(無料)はこちら

関連記事一覧

PAGE TOP